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碧海工機団交・新聞記事・など

 29日(月)午前10時から、西尾コンベンションホールにて、碧海工機(西尾市)団交が行われました。詳細は述べませんが、会社側から一定の案が出されました。10数名が参加した分会員が「残業も夜勤もやっているのにどうして雇止めをするのか」と発言したり、委員長が「派遣労働者を代わりに入れようとしているではないか」と追及したりなどしました。自動車業界全体がそうですが、来月から仕事が増えるのではないかとの話もある中、どうするかが問われます。次回の団交は23日(木)午前10時から予定されていますが、私たちとしては、5日(日)午前10時から、三河支部・碧海工機分会合同会議を開催し、対応を検討することにしました。


 

 ところで、本日(30日)の『中日』の県内版に、「製造業 コロナの暗い影 西三河で非正規雇止め相次ぐ

 外国人労働者 工場で気勢」との見出しの大きな記事が掲載されています。記事の最初の方で「23日早朝、西尾市の自動車部品製造工場で、雇い止めを通告された外国人労働者らが気勢を上げた」と、碧海工機での宣伝行動について写真も付けて触れられています。そして会社側が「4月以後、売り上げは昨年12月ごろに比べて50~60%減少、停止している製造ラインもある。非正規労働者の60~70人の雇用継続が難しくなった。担当者は『顔を知っている人もいてつらい。生活がかかっているのも分かるが、会社をなくすわけにもいかない』」と話したということです。会社の業績が急激に落ち込んだというのは事実かもしれませんが、だからと言って「会社をなくす」ほどの経営状態なのか、また、落ち込んだからといって外国人(しかもブラジル人ばかり)を真っ先に切り捨てるのはどうなのか、というあたりなど、いろいろ検討する必要があります。そして、『中日』の県内版に掲載されたので、碧海工機の社員の方々で読んだ方も多いと想うので、23日の朝の“異変”はこういうことだったのか、と納得いただき、ともに非正規社員の雇用継続を求める取り組みを実現するようにお願いしたいです。


 本日は『朝日』でも「ブラジルから定住化 30年 日系人『雇用の調整弁』今も コロナ禍 職も住も同時に失う 教育不足『非正規の再生産』」という見出しの記事が掲載されています。これは静岡県とその東の、関東圏での事例を紹介しつつ掘り下げた記事だ。最後に「移住者と連帯する全国ネットワークの鳥井一平代表理事が「長期的視点の政策がなかった。日本社会を担う人々として自ら労働市場にアクセスできるよう、もっと職業訓練や日本語教育が必要だ」と指摘、とされているが、短期的に、使い捨てを繰り返すという対応を続けてよいのでしょうか。本日のツルタテクノス団交も、ブラジル人の雇止め問題に関してですが、一定の合意に達したとはいえ、手放しで喜ぶという訳にはいきません。


<追記>上記の碧海機の大量雇止め問題に関しては、2日に西尾労基署局に当事者とともに、3日には愛知労働局労働基準部監督課に、申し入れに行きました。派遣労働者を代わりに使いだしたり、定年後1年契約で再雇用された日本人は雇用に影響がなかったり、などの碧海工機の態度を訴えました。労働局も一定の対応をするとのことです。これらの追求に踏まえて、5日の会議で意志一致を図りましょう。また、雇止め問題で交渉していたツルタテクノス(碧南市)は、30日開催の団交を経て、合意に達しました。とりあえず、お疲れ様でした。



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NHKの番組でユニオンみえの闘いを紹介

 6月28日(日)午前6時19分から45分まで、NHK総合「目撃!にっぽん」という番組が放映されました。「泣き寝入りはしない~密着“コロナ切り”との闘い~」と題し、3か月にわたりユニオンみえの闘いに密着取材した内容です。昨日のユニオンみえ市民講座で、番組ディレクターのコメントを含めた紹介が配布され、観ましたが、良い番組だったので、NHKプラスなど活用してご覧いただければと思います。



 番組の内容を紹介します。まず、ユニオンみえに6月末までに700件を超える相談が殺到し、その対応に追われている姿が描かれます。そして、厚労省発表で2万6000人を超える解雇・雇止めという数字の背後に、一人一人の人生があることの象徴として、4月、相談に駆け込んできた、無期雇用の派遣社員である日系ブラジル人女性のNさんと、神部書記長とに焦点を当てます。


 Nさんは夫と3人の子供と暮らしで、妊娠中。しかし、派遣会社は、解雇、そして同時にアパート退去も迫る。神部書記長は「命の危機」と感じ、ユニオンを名乗り、交渉している間は追い出すことはしないとの合意をします。Nさんの夫も仕事が激減し、一家の月収は2万。帰国する金もないという状況。


 次に番組は相談の共通点を挙げます。数ヵ月の短期雇用を長期に継続していたため、雇止めは、労働者には唐突であり、他方派遣会社は、派遣先から仕事がないと言われ、板挟みだ、と弁解するというところです。


 Nさんに戻ります。相談から一週間、会社は対面での交渉にはコロナを理由に応じず、解雇通知予告書にサインしているとFAXしてきます。だがNさんは、派遣先はクビだとしても他に派遣先を探す、という説明を受けてサインしたと主張します。こういう会社の説明と実際との食い違いは、神部書記長自身が過去に働いていた時に見習いからやがて正社員にするという口約束と実際は見習いのままにされ、裁判で争って会社の非を認めさせた経験と重なります。そして神部書記長は、安易な泣き寝入りは固定化する、クサビを打たないといけない、という信念を語ります。


 そしてNさんの苦境は深まり、4月下旬、住居の電気代・ガス代が払えないので間もなく止められるという危機を迎えます。ここでNさんと神部書記長は派遣会社に直談判に訪れます。神部書記長は「生きていけないではないか」と迫り、Nさんは窮状を訴えます。会社は派遣先がどうしても見つからないと言い、ただ当面の生活費として8万を渡します。


 こういう状況が広がっているとして、ユニオンはメーデーと派遣村を開催すると決めます。だが津市が自粛要請をします。神部書記長は「本来派遣村のようなことは市がやることではないか」と言い、ユニオンとしては、感染症対策をしながらの開催に踏み切ります。実際、所持金が底をついた、との相談者が来ます。社会福祉協議会へ同行し、緊急小口資金の申請をしますが、生活保護も含め、連休でもあり申請が激増し、追いつかない、時間がかかる、とされます。実際、ユニオン事務所には、派遣社員の正社員が、自身がリクルートした人がどんどん切られるので、自身も仕事がなくなってしまった、という相談に来ます。


 Nさんにまた戻ります。休校中の学校に宿題を取りに行き、無邪気に学校の再開を楽しみにしている娘の姿。そしてようやく5月中旬、派遣会社との交渉が開かれます。会社は非を認め、早期解決の姿勢は見せたというが、群馬なら仕事はあるという解決策にはNさんは同意できません。しかし、今の住居に住み続けることは難しいとも思います。出産が迫る中、住居は会社が借りるのでなくNさんが借りるというかたちに契約し直すとなり、生活費が保証されることにもなった、と神部書記長が吉報を告げます。Nさんは本当に助けてもらったと感謝し、神部書記長はNさん本人が力があったやろうとなったからだ、とねぎらいます。そして娘を連れて久しぶりに欲しいものを買うことができたNさんの姿。そして最後に、ユニオンみえには今日も相談が止まらない、として、番組は終わります。


 番組の概要は以上ですが、昨日の市民講座の参加者が何人も出演していたし、ユニオン学習会で、雇止めされ、住居を失う、というケースについて学んだことが、実際どういうことで、どう生かすべきなのかを、教えられた気がしました。昨晩放映された午後11時からのETV特集「すべての子どもに学ぶ場を~ある中学校と外国人生徒の歳月~」で、岐阜県可児市の中学校で、日系ブラジル人や日系フィリピン人の子供が不就学にならないようにと支え続ける中学校の姿をとりあげていましたが、そういう学校に変わる大きなきっかけになったのが、日本語の壁・いじめもあって学校に通えなくなり、不就学、そして“不良”となった元中学生が、「日本語を学びたい」と訪問してきたことだったこと、そして、彼は地域に住み続けたいと願い続けていたこと、が描かれていたのが印象的でした。こういう長期の地道な、日本人の側の外国人受け入れの努力と、外国人自身の学び続ける努力を、入管法改正から30年ほどの現在、無に帰すようなことになろうとしていることも含め、外国人を受け入れていくことについて、安易な使い捨てを繰り返すことの重大さを、改めて考えさせられました。


 


 

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ユニオン学習会を開催

 6月29日(土)午後6時から、ユニオン事務所にて、ユニオン学習会を開催しました。コロナの影響で久しぶりでしたが、午後2時から当ユニオン事務所で開催された東海ネット連絡会に参加したユニオン愛知の方も含め、10名を超える参加者で、活発に行なうことができました。

 まず最初に司会が、このかんの碧海工機での取り組みの紹介などをしました。その次に、報告者(筆者ですが)が、碧海工機の取り組みと関連させながら、日本労働弁護団発行の「新型コロナウイルス感染症に関する労働問題Q&A」(Ver.3)の「解雇・雇止め」や「雇用調整助成金の活用」について触れた箇所を題材にし、午後参加したユニオンみえ市民講座での風間直樹さんの講演で知ったことも交えて、またこのQ&Aが6月4日時点での情報に基づいているのを、それ以降の大第二次補正予算成立などで支援が拡充されたことも含めてレポートし、それをめぐって議論しました。その後、「解雇・雇用終了と住宅」について、同様に碧海工機で雇止めと同時に会社が借り上げている住宅からも退去せざるを得ないかが問題になっていることとも関係して、別の報告者が報告し、それをめぐっても議論しました。ユニオンでの他の案件などとも関係して、いろいろと話は広がり、「居住権」に基づいた借地借家法の活用なども含め、難しいところもありましたが、コロナ禍の下2時間に限定した中で濃厚かつ活発に学べて、良かったのではないでしょうか。


 7月4日(土)午後6時半からは、豊橋学習会を豊橋カリオンビルで行います。この記事を書いているのは翌浅放映された「目撃!にっぽん」(詳細は次の記事で)を観た後ですが、まさに番組の内容は学習の内容と密接に関連したものでした。このユニオン学習会やユニオンみえから学んだことも併せ、この豊橋学習会でも生かして学習したいと思いますので、よろしくお願いします。


 




 



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ユニオンみえ市民公開講座に参加

 6月27日(土)午後は、多忙でした。ユニオン事務所では、2階の部屋では、午後1時から『ふれあい通信』の製本・発送準備作業を行ない、通常並みの人数が集まってくれて、作業を完了させることができました。そして3階の部屋では、午後2時から、東海ネットあいち連絡会の会議を、10名を超えましたが、行いました。愛知の各ユニオンから参加があり、労働委員会に対しての要請や、行動日を設けての協力した取り組み、などを行なっていこうと確認しました。そして当方は、夜のユニオン学習会にも役立てることも考慮し、午後1時30分から開催された、ユニオンみえ市民公開講座(津の三重県教育文化会館で開催)に参加しました。


 この公開講座は、週刊東洋経済などの記者として長年労働問題を取材し、現在調査報道部長を務めておられる風間直樹さんを講師にお招きして、「コロナ大恐慌がもたらす雇用破壊」と題して50人規模(外国人が半数以上?)と思われる参加で行われました。風間さんは最近のユニオンみえのシャープ問題やメーデー問題の取材に来られたり、過去もユニオンみえや当ユニオンにも取材に来られたりして、協力していただいており、その経緯もあり今回講演されたとのことです。


 最初に広岡委員長のあいさつの後、講演が始まりました。講演ではまず、週刊東洋経済が、創刊125周年を迎え、幅広く経済問題を生活者の立場から考える硬派なメディアだと自己紹介したうえで、6月27日号の特集記事のタイトルでもある「異次元『コロナ切り』の衝撃」について触れました。今回の雇用危機の特徴は、各地の相談からすると、出社を余儀なくされるのにコロナ対策をしない、と、休業・解雇させられた、との2種類がある、として、前者については、コロナ感染で欠勤となり、たまたま相談したら労災申請を知ることができたという看護師の例、音楽教室やコールセンターなど、感染が怖く休みたくても休めないという例、ウーバーイーツが個人事業主扱いで感染対策も当初ないとかの問題があったが、参入過多で収入が大幅減という例、学校等休業助成金を使うと休暇取得を助長するので利用しない携帯関連会社の例、を挙げました。また後者については、休業手当を支払うことを拒否したが労組で交渉したら払ったコナミスポーツの例を挙げたうえで、リーマンショックと異なる特徴として、失業率は横ばいと言うものの休業者が急増していること、特に、産業別で濃淡があり、サービス業(女性・非正規比率が高い)で顕著なこと、今後非正規ばかりでなく正社員の解雇も本格化しそうなこと、製造業もトヨタはリーマンでの「派遣切り」の苦い記憶で雇用を守るというが第一次下請けからして派遣の雇止めがされ、さらに寮住まいで雇止め=住まい喪失という、風間さんが密着取材したリーマンショックの特時と変わらない問題が懸念されるが、コロナ特有の、人が集まりにくいという難しさはあるが、派遣村を実現したユニオンみえのように、労働組合の奮闘が期待される、としました。


 ここで時間の関係で終わりましたが、レジュメでは「『個人請負』の深い闇」「歪んだ生活保護の現場」にも触れられていて、そこについても質疑で補足するとされ、実際、次に質疑・討論に移りましたが、この問題にも関係しての質問も続々と出ました。大枠では、自治体や正社員組合の限界もある中、ユニオンの必要は自身の経験からしても思うが、組合というと特別視される面もある、そこを報道でも是正するようにする必要がある。国際関係からしてもリーマンショック以上に経済は深刻化しそうだが、労組の意義を発揮していく必要がある、という流れになりました。


 午後3時で公開講座は終わり、同じ会場で今度は闘争報告集会となり、解決した外国人・日本人組合員、解雇・住居喪失という危機に直面したが、派遣村があって生活保護受給ができた日本人組合員、生活が困難になる程で大変になっていると支援を訴えるシャープピノイの面々、の報告が続きました。そして3時半過ぎから、解決した人などが差し入れてくれた料理なども並べての交流会に移りました。筆者は開始後間もなくお暇させていただきましたが、風間さんも残って、拘留されていましたし、風間さんとも話ができましたし、ユニオンみえの姿に直に触れることもできて、参加して良かったです。ありがとうございました。


 なお、ここで呼びかけられていましたが、翌日(30日)の朝6時10分から45分まで、NHK総合の「目撃!にっぽん」で、ユニオンみえに長期密着取材した報道がされるとのことでした。ああ、もう1時間後ですね。また改めて、記事を書きます。

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外国人労働者の苦境2

 本日(6月26日)は、自動車関連の末端で働く契約社員の筆者は6月最後の週休3日で休み。これで振替休日は5月も含め計6日。トヨタは7月は生産縮小を1割減に改め、8月は元に戻すとの話もあり、スバルも増やすようだから、外国人の雇止め・解雇も、少しは改善されるだろうか。振替休日分の土曜出勤も、今後あったりするだろうか。たまたま古新聞を片付けていたら、経団連が週休3日を呼びかけていたという見出しが目に入った。トヨタの週休3日はそれを受けての措置という面もあったのかとも思うのだが、そういう莫大な社会的影響力を持つ企業が、下請けに「コロナ便乗解雇」を呼び起こすなんてことになっているのかどうか。6月の振替休日は毎回ハローワークを見に行ったが、いつ行ってもブラジル人をはじめとした外国人で“3密”状態なので、これはどうしたものか、と思ってしまう。そして日本人も含むユニオンの新規交渉の激増、また碧海工機など、ブラジル人分会の闘いも続く。


 そうした闘いに専従の人らは忙しく、明日のユニオン学習会は、闘いに密着した内容(日本労働弁護団発行の「新型コロナウイルス感染症に関する労働問題Q&A」の「解雇・雇止め」の項などを素材にした)をやるのだが、その報告者をやることになってしまった。幸い今日は休みを利用して普段使わない頭を少々使い、資料づくりをしたりもした。このQ&Aもこのかんの闘いに役立ていて、助かっているが、問題を一歩深めるには、やはり勉強や、その道に通じた人の意見や、体験というのは大事だ、とは思うのだが、ついつい「ハケンの品格」の動画なども観てしまう。しかし、あの番組は、娯楽性とともに、正社員との関係など、考えさせられる問題も提起しているので、勉強になる。


 と少々言い訳気味でもあるが、昨日の夕方のメーテレニュース「アップ!」の特集(「帰りたくても帰れない ベトナム人の“駆け込み寺“」)を午後6時過ぎ、会社帰りにワンセグで見た(これも勉強だ)。ベトナムとの出入国制限の段階的緩和が図られていることも関係して採りあげられたのだろうが、実習生問題の打開の方向になるのかどうか。同時刻(午後6時から)、NHKラジオ第一のNらじも特集「新型コロナで生活困窮 外国人労働者受け入れの課題」をやっていたのだが、本日「聞き逃しサービス」を利用して聞くことができた(8月末まで聴けるのでぜひ)が、冒頭にここでも徳林寺のことに触れられていたが、対談者は移住者と連帯する全国ネットワークの副代表理事を務める鈴木江理子さん(国士館大教授、ほう、国士館か)でその道に通じた人の話だったのでとても勉強になった。豊富な内容だったのだが、日系人の5割が間接雇用で、住居とセットでの雇用が多いので、コロナの影響はSNSを命綱にして家族全体で友人を転々と頼るという窮状をもたらしている、という。だが、行政は情報提供は多言語で行うとか、入管の特例措置とか、対応もしているのだが、肝心の申請が日本語とか、労働組合・市民団体も外国人のネットワークに近づき切れていないとか、の問題がある。だが、従来のように人材=労働力として、家族の帯同も認めないとかの政策で、子供の教育もできないような非人間的な扱いをしていたら、行き詰まる、などの諸点が、特に印象的だった。昨日の生活保護基準引下げ訴訟の判決もそうだが、非人間的扱いでは、行き詰まると思うのだが。筆者の地元での夜回りでホームレスの人が「仕事が見つけられないとアパートに入れない」と言うのに対し支援者が打開策を伝えていたように、その道の専門家の話も含め、こういう経験(個人的に参加した筆者は夜回りは実は初めてだったのだが、高校生も含め初参加者は多かった)も勉強になったのだが、こういう専門家とかの意見を聞き流して、イエスマンのお友達ばかり金と権力で集めているようだと、行き詰まると思うのだが。


 来週は碧海工機団交(29日)・ツルタテクノス団交(30日)、そして再来週はヒサダ裁判、初の浅賀井製作所裁判(いずれも6日)、と、外国人労働者の分会の闘いが続き、またその他、外国人も、日本人も、闘いは続く。筆者もその一員として、微力ながら頑張ろう。

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碧海工機宣伝・要請行動、その他

 6月21日(日)午後開催された「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会」第2回総会は、約80名の参加で成功しました。東海ネットの各ユニオンからも、当ユニオンの数名も含め参加し、成功のために奮闘しました。


 このように協力を進めている東海ネットの支援を受けつつ、当ユニオンは23日(火)、約100名の非正規労働者(そのほとんどがブラジル人)が雇止め・解雇の危機に直面している碧海工機株式会社(西尾市)に対しての宣伝・要請行動、などに取り組みました。


 朝7時から、出勤する社員へ訴えようと碧海工機前に集まった、20名規模の分会員、数名のユニオンみえからの参加者をはじめとした30名規模の参加者は、ユニオンののぼり、「碧海工機に雇用継続を求めます」と訴える横断幕や、日本語・ポルトガル語で訴えるメッセージカードなどを掲げて並び、正規社員である日本人も、ブラジル人以外の外国人も、協力して雇用継続を求めよう、そのためにもふれあいユニオンへの結集を、と訴える日本語・ポルトガル語のチラシ(ポルトガル語のチラシは団結を表した女性分会員作製のイラスト入り)を配布し、またマイク宣伝も行いました。周りを『中日』・『読売』・メーテレの記者が動き、取材を重ねました。行き交う日本人・外国人、正規・非正規、さまざまな社員の人は、注目し、チラシを積極的に受け取って、工場内に入っていきました。


 そして8時の始業になり、参加者は要請行動に移りました。工場の建物ごしに、また構内で注目している社員もいる中、鶴丸委員長を先頭に、東海ネットと連名での要請文を、会社に渡す追求をしました。横断幕を両側で持った2名のうちの1名の女性は、ブラジル国旗を身にまとってアピールしたりなどして、皆が集中しました。そして、受け取られたのを確認した参加者は、29日の朝10時からの団交に参加して会社に雇用継続を訴えることを意志一致し、最後にシュプレヒコールを唱和して、8時30分過ぎ、成功の裡に終了しました。


 次に、ユニオンみえの参加者2名が、現在、自分たちの雇止め問題での団体交渉の実現をめぐって、まだ折り合いがついていないホットスタッフ常滑支店へ、ふれあいユニオンからの6名とともに、向かいました。11時前に支店前に到着。ユニオンみえの2名が雇止めされ、生活が苦しいとマイクで訴えました。出てきた支店長に団交実現を訴えもして、短い時間でしたが、要請行動を実現しました。


 次に、事務所で休憩・準備したりなどして時間を過ごした後、午後3時から、丸の内駅近くにある在名古屋ブラジル総領事館で要請行動を行いました。団交で、いったん雇止めを撤回したにもかかわらずまた雇止めを通告された分会員1名、そして途中から参加した分会長、他にユニオンの運営委員4名で、総領事・副総領事に面会することができました。総領事は熱心に話を聞き、次々と質問もされて、長くて30年も働いてきているのに皆が細切れの3か月雇用を続けさせられる中、住居もろくに説明もせず高額の家賃で住まわせたりとかもしてきた末に、団交などで無期転換なども実現したりなどしてきたにもかかわらず、コロナなどを口実にブラジル人ばかりを(他の外国人はほとんど残して)真っ先に100名近く雇止め・解雇にする・・という碧海工機の姿と、ブラジル人の苦境に、心を動かされたようで、協力的な姿勢を示され、東海ネットと連名の要請書も受け取っていただきました。また、最後には、1名の副領事も招いて同席するように配慮されたり、1時間の予定時間を過ぎてからも、最初は同席は控えて欲しいとされたので外で待機していた『読売』と時事通信の記者も招き入れ、記者の取材も受けられました(最初は通訳を交えていましたが、途中から英語での直接のやりとりになり、さすがと思わされましたが)。こうして、予定時間を30分ほども超える時間、要請行動も成功しました。


 一連の行動は、私たちも一員である東海ネット全体に支えられ、碧海工機のブラジル人大量雇止め・解雇問題に対し、私たちの姿勢を会社側に示し、社員全体に、また在ブラジル総領事など要職に就かれている方々に、ユニオンへの加入や協力を訴え、直面する29日の団交の成功をステップに雇用確保をめざしていく、という重要な取り組みでしたが、大成功でした。また、東海ネットで協力していただいているユニオンみえに対しても、「支援には支援で応える」と言われるように、支援の取り組みも行えました。雇用確保を勝ち取るために、今後も団結してがんばりましょう。


 ちなみに、この日夜、会場予約を済ませたので、豊橋学習会を7月4日(土)午後6時半より、豊橋カリオンビルで行います。コロナウイルスの影響で3か月ぶりで、久しぶりに行ないます。ただ、配慮が必要ということもあり、参加される方は事前にお知らせ下さい。お願いします。





 

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外国人差別と闘う

 16日午後7時半から、ヒサダ(安城市)団交が開かれ、定年後の組合員の労働条件の不利益変更に関わる問題に関して交渉しました。17日の派遣会社F社との交渉は、ブラジル人労働者が、3か月の契約を更新していたのに1カ月契約に変更になり不安になっていたのですが、雇用延長を実現しました。外国人の労働条件の悪化、雇止め、に対しての闘いは、今も、今後も、相次いでいます。(追記(7月2日):上記のF社との交渉は、円満に解決しました)


 そして、同日発売の『サンデー毎日』(6月28日号)に、5月24日の三河支部会議を取材されたジャーナリストの安田浩一さんの記事が掲載されています。当会議での取材内容も盛り込まれており、お礼も兼ねて、この場で紹介させていただきます。直接本文を読まれるのがベストですが、記事は、「ヘイト街宣、不当解雇の『感染力』 熱闘ルポ 非常時外国人差別の醜い現実! 反差別の潮流が世界中にうねる中で」と題され、4ページにわたり、「熱い」、「闘い」の精神に満ちた内容です。


 まずは以前のこのブログ記事でも紹介した名古屋市の徳林寺。住職・駆け込んだベトナム人元技技能実習生2名がインタビューに答えています。6月9日現在、45人(!)が生活し「数が減る気配は見えない」といいます。「何よりも手元に金のない」状況に、安田さんは「昂然と胸を張り、前に進むだけの勇気も知恵も、そして賃金も、日本は何も提供していない」と憤りを込めて結んでいます。


 そして、仲立ち役の「在東海ベトナム人協会」の方の発言を引いてつけられた「真っ先にクビを切られるのは外国人」との見出しで、その協会の方、群馬県太田市のネパール人労働者、在日ネパール人サーザ福祉協会理事長がインタビューに答えています。筆者も驚かされましたが、現在外国人労働者は、家族も含めれば(非正規滞在の人を除いても)、大阪市の人口を上回る規模(約290万人)になっているのです。しかし、非正規滞在に追い込まれもしたら、今回の10万円の特別定額給付金も貰えず、支援団体の食糧だけが命綱で、上記の支援団体でも「相談に来るネパール人が日に日に増えている」状況といいます。


 次いで、「コロナ禍のブラジルには帰れない」との見出しで、当ユニオンの三河支部会議に参加したブラジル人労働者2名(ちなみに、最初出てくるKさんは派遣会社を雇止めされたとなっていますが、正しくは直接雇用です)がインタビューに答えています。見出しは後のNさんの発言を引いています。そして次にユニオンみえの神部書記長と2人目の子供を妊娠中のブラジル人労働者がインタビューに答えています。インタビューの肉声は、必死さと悔しさと憤りに満ちているとともに、神部書記長の言うように、「コロナ便乗解雇」という、単にコロナだから仕方ないではすまない、冷徹な企業の追求があるのだと思わされました。


 そして最後に、「ウイルスも差別も弱者に襲いかかる」との見出しで、以上のような外国人労働者の雇用崩壊だけでなく、「コロナ禍は、日本社会の差別と偏見を“非常時レイシズムともいうべきわかりやすい形で突出させている」として、中国人・朝鮮人など、外国人差別を示す事態が続出していると列挙されています。筆者が知らないことが多かったのですが、コロナ禍に便乗し「シナ人」を連呼するヘイトデモが銀座で行なわれたとか、藤田医科大岡崎医療センターへのクルーズ船感染者受け入れについて愛知県に「外国人に税金を使う」などの抗議電話が相次いだとか(「(俺の気に入らない)“表現“に税金を使うな」とかとリコール運動も起きていますが)、先月22日に在日クルド人男性への職務質問の際、首を押さえこみ「なめんなよ」と暴言を吐いたとか(アメリカでの黒人男性が白人警官に首を押さえられ殺される事件は25日に起きました)、安田さんが「「非常時レイシズムと便乗解雇は、ウイルス以上の感染力を持って日本社会に広がっている。こうした空気感が権力の暴走を招く」「差別を許さない、そんな世界的な潮流に逆らうかのように、日本ではヘイトな空気が濃度を増している」と評しているのは、その通りだと思わされました。


 そして安田さんは「分断は日本社会が一方的に強いたものだ。外国人排除を目的とした線引きは、社会の荒廃しかもたらさない」とまとめ、「“ポストコロナ”をさらに荒んだ時代としないためにも、いま、わたしたちにできるのは、理不尽な差別を断固として拒否することではないのか」と結んでいます。この熱いメッセージに、私たちは労働組合として、応えていきましょう。


<追記(21日)>本日朝、以前のブログ記事で紹介した、NHK総合で放映された「翻弄されて~“パイゾン”が見た外国人」が、「パイゾンが見たニッポン~出雲 外国人労働者はいま~」と改題されて「目撃にっぽん!」で放映されました。見逃し配信もあるので、ご覧ください。それにしても、日系ブラジル人を使い捨てることを「転出」と称してNHKに回答してくる村田製作所も、「ステークホルダー」とか何とか言うのなら、もう少しソーシャルな立場を考えられないものですかね。


 




 

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第14回運営委員会、そこで確認した多忙な活動

 6月13日(土)午後6時より、ユニオン事務所にて、第14回運営委員会を開催しました。今回は、緊急事態宣言の解除にふまえ、通常通り運営委員は皆ユニオン事務所に集まり、コロナウイルス対策を考慮しつつ行いました。運営委員でない組合員も関心を持って傍聴参加してくれたのも良かったです。また、午後岐阜一般労組本部会議室で開かれた東海ネット代表者会議に参加した全国ネットの岡本事務局長が、帰途の途中で立ち寄り、開始前に「東海は全国の中でも元気に活動している。来年の全国交流集会は静岡で開催するので、支えて欲しい」と、激励してくれもしました。


 議題は通例の項目以外には、定期大会をどうするかの議論が中心となりました。そして、9月20日(日)開催を展望して、会場・規模・時間・コロナ対策などを配慮しつつ準備する(変更の可能性もありますが)ことを確認しました。今後詳細を煮詰めつつ、準備を進めていきますが、多忙なこのかんの活動に加えての取り組みとなります。ぜひ、組合員皆で成功させ、次期運営委員会を選出していきましょう。


 というのも、運営委員会の中軸である専従の活動の中心をなしている労働相談・組合新規加入・交渉とそれらに伴う事務活動は、「今期」(暫定的に「前期」が継続していますが)、コロナの影響もあって倍以上の量となっており、この解決を十全に行うことをめざして、案件に関してケースカンファレンスを適宜開催していくことを確認しました(第一回は6月16日11時から)。他方、相談時間を当面12時から18時に変更することにしました。また、この活動と関連して、『ふれあい通信』を毎月発刊したり、ユニオンを紹介するリーフレットを、英語版・ポルトガル語版も作成する(5月21日に広報担当者会議を開催)、というような活動も、進めています。そして、全国や地域のユニオンと進める活動も、全国運営委員会(5月16日、ここで今年の全国交流集会は9月26日午後に縮小した規模で「全国総会・集会」という形に変更と確認)、来年の全国交流集会の実現のための静岡実行委員会(5月23日)・東海ネット代表者会議(6月13日)・東海ネットあいち連絡会(5月16日)などの会議に参加しての意志一致のうえで、労働局・県交渉(6月11日)や、最低賃金引上げ署名運動などなどを、コロナショック下で進めています。労働局・県交渉では、雇止めの不当性も訴え、労働局については監督課が現時点、情報提供されれば対応するという姿勢であるとの返答も受けました。


 こうした活動の推進、またコロナショックの影響による制約、などで、多忙な中、その他の活動、交流や学習などは、従来のようには進めることができていませんでしたが、学習会については、必要性にふまえ、6月27日(土)午後6時から、ユニオン事務所にて、日本労働弁護団発行の「新型コロナウイルス感染症に関する労働問題Q&A」の中の「解雇・雇止め」についての記述などを素材にして行うことを確認しました。その他にも、ホットラインなど、社会的にも影響のある取り組みなども進めており、多忙な中ですが、専従・専従以外の運営委員・そうでない組合員も含め、協力しつつ、力を発揮し、できることを積み上げながら、難局を打開していきましょう。


 

 

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労働法制改悪反対実行委員会が街頭宣伝

 6月9日(火)午前8時15分より、名駅前にて、当ユニオンが参加するコミュニティユニオン東海ネットワークも構成団体である労働法制改悪反対実行委員会は、街頭宣伝を行いました。全体で10名規模、当ユニオンからは若干名が参加しました。


 この街頭宣伝は、当初4月1日に予定していたのですが、コロナウィルス感染症の影響を考慮して延期としていました。このかん実行委員会は4月23日(木)・5月11日(月)・6月3日(水)と行ってきていたのですが、今回、緊急事態宣言の解除にふまえ、マイク宣伝と、チラシ入りのティッシュ配布を行いました。チラシの内容は、入社を果たした新入社員を主に想定したものなので、やや時期外れではありましたが、過労死に対して警告しているところはつい最近も回転ずし店長の過労死の労災認定との報道があったように、過労死をひき起こすような長時間労働は、今、非正規社員を中心にした雇止めが続出する中でも、正社員を中心に今も強要されているし、今後、経済危機の深刻化が不可避な中、「多様な働き方」がテレワーク導入などもきっかけに増える傾向や裁量労働制の適用拡大など、労働法制改悪とも関係して、労働者全体の労働環境のさらなる悪化が懸念されます。こうした動きに対して対抗していく取り組みの一環として、今回の街頭宣伝を行いました。次回の実行委員会は7月6日(月)に予定されています。今後も連帯してがんばっていきましょう。


 


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気づかされること

 本日(5日)もそろそろ終わろうとしている。暑かった。昨日は会議の後、先のブログ記事を書いていたら日を越してしまったが、朝いつものように目が覚めた。とはいえ、本日はトヨタのライン停止と関係しての週休三日の第一回目で休みだ。三河支部としては本日はツルタテクノス団交が午後2時からあり、不当労働行為問題のみならず雇止め問題まで発生しているので、担当の運営委員も含めて大変だが、筆者は担当者ではないので出席せず、昨日聞いた話以降は間接的にしかわからないが、会社の強硬な姿勢の背後には、外国人労働者の待遇改善の声を挙げること自体を認められないという、外国人労働者がよく口にする「差別」があるように思われる。それは日本人では気づかない面もあるのではと考えさせられる。


 そんなことを考えさせられるのは、きっかけがいろいろある。まず筆者自身が、先日受け取った給料明細書を見て、額の少なさにショックだったこと。ゴールデンウイークもあって、働いた日数がそもそも通常より少ないことが、時給制で働く身にもろにはねかえっている。それでも、仕事を一定の日に休むように言われたとはいえ、有休消化でのりきれただけましで、休業手当頼み、さらに無給、さらに解雇による失職、というようにどんどん追い込まれていくこと、それを真っ先に外国人労働者が受けているということを、身近に考えさせられざるを得なかった。


 実際、平日というので午前中ハローワークへ行ってみると、雇用保険の窓口も、外国人相談の窓口も、ブラジル人らしき労働者で3密状態だった。席が足りず、立って待っている人、人・・・。ソーシャルディスタンスとかいうけれど、こうやってハローワークに言葉は悪いが尻拭いをさせ、ソーシャルを破壊することをどんどんやっている企業の現状。しかし、そういう企業の姿勢は、企業の側も余裕がなくなっていることもあるのかもしれないとも思った。そして、これだけの失業者に、どれだけの職を紹介できるというのだろう。だからといって、「差別」もやむを得ないというわけでもないのだが。とにかく、解雇というのは、これだけの社会的影響があるのだ、と、改めて思わされた。


 また、普段は見るのが難しい夕方のニュースで、本日は中京テレビで外国人労働者の報道をしていた。最初に名古屋市天白区の徳林寺に全国からベトナム人(大半が技能実習生)が駆け込んできていることについて。住職は先月たまたま見た、Eテレの「こころの時代」でもとりあげられていて、ベトナム人らの支援活動で有名な方で,私も10年ほど前に研修生・実習生問題が焦点になった時から話には聞いていた。そして、インタビューでは当のベトナム人は,職場でいじめられ低賃金で働かされても「日本は好き、いい人がいる」と答え、世話役の在東海ベトナム人協会副会長は日本人との共生を訴える。そういう、母国での生活体験にも裏づけられているだろう「寛容さ」に比べて、日本人はどう接するのか、と問われる気がした。続いて知立団地でブラジル人の相談に乗るミウラ・クミコさん。この方も10年ほど前から名前を知っている方だが、相談に来るブラジル人は、日本語が全く分からずビザの申請書が書けない、1・7万円の家賃が払えない、子供の給食が再開しても給食代が払えない・・という現状。そして、インドネシア人の支援に取り組む名古屋学院大学の佐伯准教授も登場した。これらの姿を通して、こういう「いつも弱い立場から切られる」ことを続けていれば、日本に外国人労働者が来なくなるというかたちで、日本人の生活が続けられなくなる、と問いかけた。そして最後に、徳林寺のベトナム人が、余った支援物資を名駅前で配布したり、働いた時の経験を生かして寺の住居づくりをしたり、と、自ら奮闘する姿を描いていた。


 このように現状に苦労しながら打開しようとしている外国人に、では日本人はどう接していくか、「差別」にとどまっているわけにはいかず、しかし、「差別」でのりきろうとしてしまう自分自身のしんどさに向き合う、というところで、そこで、外にも過去にも目をそむけて「ニッポン」にしがみつきたがる人もいるけれど(「民度」という権力者的基準を使う人も含めるが)、簡単ではないけれど、「共生」の方向にいかないと、いけないのではないか、と、月並みかもしれないけれど、気づかされる。いや、労働組合的には、連帯・団結、と言うべきか。


 しかし、マスメディアも、変なことも言う。NHK「ニュースウォッチ9」で、アメリカ経済が歴史的不況に見舞われつつあることに、広がる抗議デモがさらに追い打ちをかけているというのだ。といいつつ、映像はせいぜい、暴動・略奪に商店が自衛しているという点だけで、あとは解雇とかで失業率が急増している、という話だ。抗議デモを採りあげるなら、失業が黒人に集中しているように、白人が構造的に優位になっている「差別」が警察の暴虐の背景にあり、それもあってデモが大きく盛りあがっているが、他方ではけ口(政府の挑発かもしれない)として略奪が起こっているのではないか、というくらいの掘り下げはしないのだろうか。こういう黒人差別に関係する深刻な問題を、日本経済に影響を与えるアメリカ経済、という採りあげ方の付録のように扱うところからして、おかしかったのかとも思うが、それにしてもNHKニュースウォッチ9の評判が芳しくない理由を垣間見た気がした。まあ、これだけで評価してはいけないけれど。そう、最後は、自分たちが問われるのだから。


  




 

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三河支部・碧海工機分会合同会議を開催

 6月4日(木)午後6時半より、安城市民交流センターにて、三河支部・碧海工機分会合同会議を開催しました。このかん三河での会議が屋外でしかできない状況が続いていましたが、必要性・緊急性もあり、コロナウイルス対策に注意を払いつつ、行いました。子供連れの家族での参加もあり、またNHKの方も取材に来られる中で、総勢で30名を超える規模で行いました。


 今回は分会員をはじめとした非正規社員の大量雇止め問題に直面している碧海工機分会の、現状確認と今後の取り組みの検討をおこなうための分会会議に、同様な目に遭っている他の分会のメンバーや、鶴丸委員長や三河支部の運営委員というように、共に参加するかたちで行なったため、三河支部・碧海工機分会合同会議という形になりました。

 簡単に参加者の自己紹介を行った後、碧海工機での非正規社員をめぐる現状確認をしました。まず先月28日に、半数規模の分会員も参加して行った団交の確認を行いました。以前の記事で書いたようなやりとりをし、翌日会社からの回答がありました。そして、団交を行ったことも影響してか、該当する有期社員の5月末での雇止め自体はできなかったのですが、会社は少々遅れようとも、雇止めを強行する姿勢は変えていません。

 こうした現状を、分会員の次々に出る発言とも併せて確認したうえで、今後について検討しました。分会を拡大し、団結を強化し、再団交を行うことを通じて雇止め撤回をめざしていく意志一致をしました。その場合、前日(3日)に、派遣会社ワークサービス(シロキ名古屋工場に約200名を派遣)が組合員を契約途中で雇止めをしようとしたことに対して、労働契約法17条1項をも活用して不当性を訴えたところ、雇止めを撤回し、休業補償もかちとった団交をも参考にして、契約社員を契約途中で雇止めすることの不当性を法的にもはっきりさせておくことの重要性も確認しました。また、委員長が最後に、同じ目に遭っている外国人労働者とも連帯して、外国人に狙いを定めての解雇をやめさせていこうと力強く訴えて、終了しました。終了後も、長年勤めている分会員に対して取材もあったりして、限られた時間でしたが、有意義な会議となりました。


 厳しい闘いですが、ユニオンの総力で、またさまざまな支援をお願いしながら、がんばっていきましょう。




 


 


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外国人労働者の苦境

 本日(2日)も暑かったですね。今日はヒサダ裁判もあって会社を休んだのですが、暑い中、NSDの労働者が工事現場で汗を流していました。NSDといえば、昨晩の報道ステーションを見ていたら、CMもやっていたっけ。この大変な時期でも企業活動を順調にできているのなら、有期雇用の労働者を切り捨てるなんてことはやめてほしいものです。


 その労働者は日本人ですが、外国人の有期労働者も大変です。新聞に当ユニオンの記事が出ていたという話を聞いていたので図書館に行きました。図書館もようやく過去の新聞閲覧ができるというわけで、先月30日の『中日』朝刊に大きな記事を発見。「コロナ解雇 外国人直撃 『日本に残りたい』労組に相談集中」との見出しで、外国人労働者の2つの例と、鶴丸委員長の「コロナ禍で立場の弱い外国人労働者が真っ先に切られているのではないか」と危惧、とか、相談が当ユニオンでは4月以降50件以上、ユニオンみえでは500件超え、とかと紹介されていたりなどしました。外国人労働者の事例は、いずれも三河地方の自動車部品工場勤務。フィリピン人の、病気の母親と2人の子供を抱えたシングルマザーの派遣労働者が、5月の連休明けに突然派遣元から「もう行かなくていい」と仕事を失って「ゴミみたいにクビになるのが外国人」と憤っているという件と、ブラジル人の派遣労働者が、4月半ばに派遣元との契約期間終了、更新なしと通告され、休業手当を求めてハローワークに相談したが「契約書類が発行されていないので手当はもらえない」と説明され、「日本に残りたいが」と焦っているという例。こういう事例の相談が、急増しているのです。


 その後古本屋に行ったら、先月24日の三河支部会議に取材で来て下さった安田浩一さんの「ルポ 差別と貧困の外国人労働者」(光文社新書)を安売りしていました。2010年発行で、確か買って読んだが、と思いつつめくると、前半は外国人実習生問題で岐阜一般のケンカイさんも出てくるし、後半は当ユニオンが取り組んだアンデン・トゥエンティ―ファースト裁判の話も含むブラジル人問題、というので、10年たっても変わらないな、しかしこの本は何かに役立つかもしれないな、と思い、買いました。そういえばユニオン事務所にもあったかも。ぜひ読んでみて欲しいです。


 ヒサダ裁判、そして明日も派遣労働者の団交、その翌々日もツルタテクノス分会員の問題での団交。碧海工機分会も雇止め問題への対応を問われているし、それだけでなく、・・・というわけで、外国人労働者の苦境をどう打開していくか、が日々問題になっています。いや、外国人労働者だけではありません。ホットラインでの悲痛な叫び、そして、今テレビのクローズアップ現代+の予告で、明日は住居喪失という問題をやると放映されました。日本人労働者も大変です。私も会社の仕事が不安定になっているし、他人事ではないのですが、せっかくの休みに学んだことを生かしながら、皆と共にがんばろうと思います。

 



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ヒサダ裁判、開かれる

 6月2日(火)午後4時から、名古屋地裁岡崎支部にて、ヒサダ裁判が開かれました。ユニオンからは原告のHさん、分会長、委員長、三河支部長と運営委員1名、とが参加しました。

 

 今回も書面のやり取りに関してや、今後の裁判の進行をめぐっての原告側・被告側の意向確認が中心になりましたが、代理人の塚田弁護士や、通訳の方が、的確に対応していただいたこともあって、円滑に進んだと思います。裁判の行方とは別問題ですが。分会長によると、派遣労働者はクビになった、とのこと。まだ比較的仕事はあるらしいのですが、有期雇用の組合員には、会社は雇止めを含む不当な姿勢をとっており、裁判も、大変なところもあります。


 次回は7月6日(月)午後3時半から、名古屋地裁岡崎支部で行います。不当な雇止めをはねかえそうとブラジル人原告が起こしたこの裁判の支援を、他の裁判ともども、よろしくお願いします。

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ホットラインに参加

 当ユニオンは、5月31日に「休業補償・解雇・倒産電話相談ホットライン」(主催 生存のためのコロナ対策ネットワーク、10時から20時)、6月1・2日に「職場のいじめ・ハラスメント相談ほっとライン」(主催 全国労働安全衛生センター連絡会議メンタルヘルス・パワーハラスメント対策局 協力 コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク 10時から17時)に数名ずつの参加で協力しました。前者はユニオン事務所で、後者は協力団体である名古屋労災職業病研究会事務所で電話相談に応対しました。前者は折からの新型コロナウィルス感染症に関係しての多大な労働問題の続出に対して、後者は6月1日からのパワハラ防止法施行(ただし大企業。中小企業は2011年4月1日施行で、それまでは努力義務期間)を受けて、開催され、相談の電話も相次ぎました(追記:前者は23件、後者は21件の相談がありました)。後者は31日の『中日』朝刊で告知していただき、1日には『毎日』の記者の方が取材に来られるなど、マスコミも関心を示していただいたように、社会的なアピールという意味でも、もちろん相談された当事者の問題打開という意味でも、意義は大きかったと思います。また、前者はユニオン愛知の方も参加していただき、後者は当ユニオンが協力したというように、交流の輪も広がったという意義も大きかったです。


 解雇・倒産で失職するのも、パワハラに耐えかねて失職するのも、労働者にとって大変な問題です。今日、コロナ危機で問題解決は困難さを増していますし、とりわけパワハラに関しては、法的にもまだまだ禁止するようにはなっていません。職場の大変さが労働者を追い詰めていますが、打開の方法を聞くなり、話をするだけであっても、当事者が相談するという行為には意味があります。ハラスメントは問題解決が難しい面があると思いがちですが、全国労働安全衛生センターのホームページでは反論も掲載されているように、あきらめるのでなく、打開をしていければと思います。今回のホットラインが、全国の仲間と共に、解決の一助になったなら幸いです。参加した皆さん、お疲れ様でした。

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