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ユニオン学習会・外国人労働者組織化学習会

 7月22日(土)午後1時より、ユニオン事務所+Zoomにて、ユニオン学習会を開催しました。10名規模の参加で、活発に行うことができました。


 今回は「原爆から平和を考える」というテーマで、金子哲夫さん(広島県原水禁代表委員)に講師をお願いしました。Zoomでの講演でしたが、歯切れの良く、わかりやすい講演でした。


 金子さんはまず、平和運動にかかわるきっかけについて話しました。電電公社(現在のNTT)に入社し、所属した労働組合が平和運動に熱心だったこと、そして広島でも原水禁運動が活発だったことに刺激されたという経緯を紹介しつつ、労働運動が果たしてきた役割の大きさや、原水禁運動を先頭で進めてきた森瀧市郎さんからの影響や、広島の体験を世代間の交流で継承していくべきことなどを話しました。


 続いて広島の被爆者といっても、原爆で亡くなった正確な数はわからないこと、日本人だけではなく、他のアジアの国の人々も含まれること、被爆者は放射線の影響を一生受ける戦災者であること、などを示しつつ、しかしそういう被害をもたらした原爆投下も、東南アジアの人が戦争を早く終わらせたと言っていることからして、日本の戦争の侵略性について考えるべきとしました。そして、こうした広島の被爆者だけでなく、名古屋空襲や、沖縄戦も引きつつ、戦争の犠牲者は、私たち市民が主になってきており、それは今のイラクやシリアやウクライナも同様、としました。


 そしてこのような市民の犠牲をもたらす戦争を、政府は「自衛のため」として始めるが、岸田政権の軍事力増強は、アメリカの軍事戦略への加担であり、これは安倍政権の「集団的自衛権容認」を原点としており、すでにイラク戦争の頃から日米合同演習は激化していたが、今やイギリス軍と共同訓練するまでに至っていることも訴えました。同時に、過去の戦争の反省もしていない問題も指摘しました。

 

 そして、こういう戦争の問題を考えていくうえで、「相手の側に立って考える」ことを強調しました。たとえば、映像や原爆資料館で目にするものも、攻撃する側から見たものか、攻撃される側から見たものか、での違いがあるし、政府の言う「中国・北朝鮮の脅威」も、朝鮮戦争はなお休戦状態にあるという中での事態なのだが、北朝鮮がミサイル発射ということだけ見るのは危険、としました。そして、「ヒロシマの心」とは、核兵器の使用だけでなく、こうした「命」をないがしろにする戦争自体に反対することだとしました。そして、岸田政権は、「国民の生命と財産を守る」と言っているが、戦争による一般被災者の補償はされていない。戦争の準備ではなく、政治の失敗である戦争をしないことが大事で、ヨーロッパ訪問よりアジア訪問が必要ではないかとしました。


 そして最後に、被爆者の声が核兵器の使用を阻んできたのであり、この被爆者の声を、核実験被害者も含む核被害者の声に広げていった成果が「核兵器禁止条約」であり、この批准を拒む日本政府は「核抑止」を言うが、ロシアの核威嚇に示されるように、核を持つ限り使用の危機はあり、原発も含め、核をなくしていくことをめざそう、と訴え、災害より外遊を優先する政治、戦争への道、に対して、一人ひとり声をあげていこうと訴えて、一時間超の講演を終えました。


 その後質疑応答に移りましたが、被爆者差別の問題や、ブラジル人参加者が参加していたこともあってブラジルへの沖縄や被爆者の移民の問題とかにも話が広がったりしました。そして最後に、毎月19日行動にユニオンが参加していることなど、全国で19行動など、平和運動を今後も共に進めていこうと講師とも励まし合って、学習会を終えました。3日前の19集会で学んだこととも合わせ、今後も平和について学び、取り組んでいこうと思わされました。

 

 学習会は予定より延びて2時間近くになり、その流れもあって、若干変動はあれ、大半の人が、引き続いて午後3時からの、外国人労働者組織化学習会に参加し、これも10名規模で行いました。この学習会は、直接は外国人の労働相談に応対できる相談員養成をめざしているのですが、今回は、労働相談についての一般的な知識を学ぶだけでなく、「模擬相談」の体験も、経験者の相談員と、初心者とがそれぞれ行い、傍聴者として参加した人も含め、より身近に学ぶことができたようでした。


 このように学習会が連続しましたが、短く感じるほど興味深かったでした。次回のユニオン学習会は、同様のテーマなどで29日(土)午後6時から豊橋カリオンビルで行うのに続き、名古屋では「私たちはどう働き生きるべきか?」をテーマに、9月23日(土)午後1時から行う予定です。また次回の外国人労働者組織化学習会は未定です。学習会も含め、今後もユニオンの取り組みを進めていきましょう。お疲れ様でした。

(追記:上記の名古屋学習会は、「賃金の底上げをどう実現するのか?~私たちはどう働き生きるべきなのか?~」というテーマで、上記の日時に行います)


 


 

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