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東海ネット学習交流会を開催

 8月26日(土)・27日(日)、当ユニオンが事務局をつとめるコミュニティユニオン東海ネットワークは、ウィルあいちにて、2023年学習交流会を開催しました。東海ネット加盟の各団体から一部参加を含め50名規模の参加で、活発に学習・交流をしました。当ユニオンからも、10名を超える規模の参加がありました。


 第一日目(26日)は、午前11時から女性交流会を行った後、午後1時から全体を対象として始まりました。柴田代表(ユニオンみえ)のあいさつの後、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの岡本事務局長が、労働者に対し、経営側に有利な規制緩和が進みつつあるとともに、「雇用によらない働き方」の拡大によって労働者性を認められない働く者が増やされつつあることなどに対して、立ち向かっていく必要性を訴えつつ、フリーランス労働者を組織しつつあることも報告しました。

 

 続いて、ウーバーイーツユニオン法律顧問も務める川上資人日本労働弁護団常任幹事が、「フリーランスやギグワークに対する取り組み」について報告しました。川上弁護士は、自身がこの問題に取り組むに至った経緯や、ウーバーイーツユニオンや、その他フリーランスの各組合についても紹介しました。そのうえで、フリーランスの労働者性を問う場合、労基法上の労働者の定義より労働組合上の労働者の定義がより広いことや、雇用と業務委託との違いが使用従属性の有無にあり、実態に即して判断すべきことや、不安定な立場に置かれているフリーランス労働者の問題解決策は、団結権・契約規制・社会保障などがあることなどを示しました。そのうえで、「雇用によらない働き方」の否定面に対して、フリーランス労働者が「雇用より自由な働き方が良い」という価値観を持っている面も押さえて、当事者の思いを実現する運動を進めていく必要性があり、成立したフリーランス新法は取引の正当性をめざすだけになっており、労働運動はこの限界を超えることが課題と訴えました。


 この報告を受けての討論では、組合運動の経験豊富な参加者を中心に、労災など諸問題での法制度の適用にかかわる質問が多く出され、また、困難な中でウーバーイーツユニオンが組織を維持できているコツについての意見なども出され、活発な意見交流ができました。


 休憩後、①職場を組織する②人を育て財政を確立する③争議の取り組み方、をテーマとして分科会を行いました。参加者は各分科会に分かれて、それぞれの組合の経験の相互交流をしつつ、どう課題を実現するかについて、活発に意見を出し合いました。そして最後に、全体で、各分科会座長からの各分科会の報告を受け、最後に柴田代表が一日目全体をまとめる報告をしました。


 そして午後6時過ぎからは、同じ会場で行った19年を最後にコロナで開催できなかった懇親会を行いました。机を組んだ5つのブロックをつくって、参加者はそれぞれ分かれ、会食しながら、また途中では各団体の自己紹介も行いつつ、楽しく交流を深めました。午後8時に終了し、そのまま宿泊する人、帰る人に分かれ、一日目は終了しました。


 第二日目(27日)は、午前9時半から、マイノリティ労働者の取り組みについての報告と討論を行いました。前半では、岐阜一般労組の北島委員長が、技能実習生問題について報告しました。北島委員長は、朝日新聞デジタル(5月27日付)に掲載された自身のインタビュー記事を資料にして報告しました。技能実習生を支援する活動を岐阜一般労組が進めてきた経験にふまえつつ、技能実習生の問題が、人権無視や不払い賃金問題から、ハラスメントや労災問題や、帰国強要などに主軸が変わってきていることや、技能実習制度が悪の根源で、特定技能を拡大すれば改善が進むという流れに対しては、技能実習制度の中で作られてきた改善面を有効活用する必要性という面と、特定技能に在留資格が変更になることによってかえって帰国もままならなくなるとか、制度の不備とかの負の面も出てくるなどの疑問点も提示しました。この報告を受けての質疑でも、前日同様、経験豊富な参加者を中心に、活発に意見交流がされました。


 後半では、中谷雄二弁護士が、障害者問題に取り組んできた経験にふまえての報告を行いました。中谷弁護士は、障害者問題に関わって学んだことが多く良かったと感想を述べたうえで、障害者の労働運動を進めていくうえでの前提的な知識にかかわることや、障害者の人権問題に関する諸事例の報告を中心に、労働組合自身も変わってきたとの経験も含め、報告しました。その後ここでも活発な質疑応答があり、これらをつうじて、障害者が人権をも否定されるような困難の中で、就労を実現し、また労働条件を向上させていく労働運動を進めていくように、私たちも問われていることを確認できました。


 盛りだくさんで終了時間が迫る中、まとめや、事務連絡にかかわる発言が簡単にされて、二日にわたる

学習交流会は、無事、正午に終了しました。運営に従事した当ユニオンの不手際も諸々あったこともおわびするとともに、盛りだくさんな内容で、学びつつ、交流も深めて、有意義な学習交流会を参加者全体で実現できました。ありがとうございました。



 



 



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最低賃金決定異議書提出・街宣・愛知地方最低賃金審議会傍聴

 8月22日(火)午後1時過ぎより、名古屋合同庁舎内の会議室にて、「第512回愛知地方最低賃金審議会」が開かれました。この審議会は、「愛知県最低賃金の改定決定に係る答申に関する異議の申し出について」などを議題としていたのですが、47件の異議が申し出られました。当ユニオンも前日に異議書を提出しており、この審議会にも傍聴参加しました。この異議は主に最低賃金のさらなる引き上げを求めており、審議会でも1件ずつ紹介されたにもかかわらず、結局、決定通り10月1日から実施するとの答申で決着させられました。


 本年度の地域別最低賃金については、さる18日、厚労省が全都道府県の審議会の答申の結果を公表しました。そこでは、7月28日に中央最低賃金審議会が示した「目安」に比べ、24県で、1~8円上回った改定額が答申され、全国加重平均額が2円上回った1004円となり、引上げ額・上昇率(4.5%)とも過去最大となりました。格差に関しては、最高額(1113円・東京)に対し最低額(893円・岩手)の比率は80.2%と若干是正され、1000円を超えた都道府県も3から8となり、そのうちに愛知県も含まれた(1027円)ということです。また、各地方審議会は、『朝日』(19日付)によれば、審議の一部公開は昨年の19道県から40道県に増加したとのことで、愛知県でも一部公開された審議の傍聴を当ユニオンも、行ってきたのです。


 しかし、これでは、引上げ額が愛知についても、また全国的にも不十分であり、公開についても不十分である、ので是正を求める、また中小企業対策の強化を求める、との趣旨で、当ユニオンは前日、愛知労働局に対して異議書を提出しました。そしてこの日午前8時からは、愛労連主催の「1027円では足りません」街宣活動に参加し、マイク宣伝やチラシ配布を、名古屋城駅付近で行いましたが、テレビ局(CBC)が取材に来て放映されました。若干なりとも是正を実現している面もあるようには思いますが、評価できる結果とは言い難いのが率直なところです。特に、中小企業・非正規・女性の労働者の切実な声を、当ユニオンも反映させるようがんばってはきたのですが、厳しい結果となりました。


<追記>最低賃金の引き上げ額は、愛知労働局長が決定し、9月1日付けの官報に公示されました。答申通り41円引き上げ、1027円とすることが決定し、10月1日から発効となります。今後も、大幅引き上げをめざして、がんばっていきましょう。


 ちなみに、マスメディアといえば、本日正式決定され、24日にも開始されようとしている福島第一原発「処理水」の海洋放出の中止を求めて、韓国の李元栄・元大学教授が、韓国ソウルから出発し、釜山経由で日本入りし、下関から東京まで、支援者とともに「日韓市民徒歩行進」を行っている過程なのですが、20日の岐阜駅前、21日の名駅前での宣伝行動・本日の行進などが新聞・テレビで報道されました。「処理水」放出に関しては、原発問題を東日本大震災・福島原発事故以降、当ユニオンも一定取り組んできたとはいえ、最近はウクライナでの原発攻撃の危機を取り上げた程度になっていました。このような取り組みの弱さをあざ笑うかのような政府の当事者無視の姿勢は、最低賃金問題にも通じるかのようですが、私たちはそれでもなお、地道に取り組みを続けていく必要があります。この「処理水」問題は、次回の19日のあいち総がかり行動の集会でも取り上げられるようですが、最低賃金引き上げも、原発問題も、政府の追求全体の中での問題です。今後も、がんばって取り組んでいきましょう。



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三河支部会議を開催

 8月20日(日)午前10時より、刈谷市産業振興センターにて、三河支部会議を開催しました。最近、組合員の身近な人がコロナに感染したという事態が続いていることもあり、参加を控えた人も一定いて、今回の参加者は10名規模でしたが、参加した人の問題に重きをおいた会議となりました。


 会議では、前回の三河支部会議(6月25日)以降の活動をふりかえったうえで、今後の闘いの方針を検討しましたが、今回は参加した組合員の所属する分会の取り組みを重点的に採りあげました。三河の南米人分会については、浅賀井製作所が裁判が大詰めを迎えている現状、ヒサダが労働条件改善の取り組みの、会社の回答を受けての方針について、近藤工業が、職場での薬品使用について、当該の分会員の配置転換となったのを受けての今後の交渉について、碧海工機が、会社との、行き違いのすり合わせ、時給上昇、雇用延長などをめぐっての今後の対応について、などが現在問題になってきていますが、それらについて、検討を進めました。他にも、個人組合員の交渉についてなどを検討しました。


 また他にも、ユニオンの組織拡大に関してや、10月21日(土)午後6時半から刈谷市産業振興センターで予定している全体交流会の準備に関して、なども取り上げて、2時間の会議を終えました。参加した皆さん、お疲れ様でした。


<追記>次回の三河支部会議は、10月15日(日)午前10時から、刈谷市産業振興センター504会議室で行いますので、よろしくお願いします。


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映画鑑賞交流会・総がかり行動街宣・全国ネットユニオンセミナー

 8月19日(土)午後5時から、ユニオン事務所+Zoomにて、映画鑑賞交流会を開催しました。今回は韓国映画『明日へ』を鑑賞し、交流しました。後で述べるように、催しが重なった中でしたが、10名規模の参加で活発に行うことができました。


 この『明日へ』は、すでに2018年の映画鑑賞交流会で鑑賞したのですが、ちょうど6月、韓国ワイパー労組の第三次日本遠征闘争を支援したこともあり、再び採り上げました。大手のスーパーでの、女性で非正規の労働者の解雇撤回の闘いという実話をモデルにした映画で、詳細は2018年のこのブログ記事を見ていただくのも一例ですが、この映画を鑑賞した後、休憩を挟んで、感想を出し合いました。


 原題が『カート』で、これを日本語では『明日へ』と名づけているのですが、語感からすると明日を前向きに開こうというような映画に思われますが、実際は闘争は必ずしもハッピーエンドではなかったとか、闘争の過程でもいろいろと確執があったりとかも描かれていて、矛盾を含む重い今日を明日へと切り開いていこうという意味かもしれないけれど、にわかにそうもいかないという印象もあったようでしたし、また韓国が日本と並んでジェンダー平等が実現できていない国であることも示されていた、との感想も出されました。


 ただ、感想を出し合う中で、韓国ワイパー労組の委員長のインタビューを、日本遠征闘争の経緯も含めて取り上げた動画を、送っていただいたばかりだったので、それも鑑賞したのですが、そこで委員長が、自らを支えたのは、仲間との、また国境を越えた日本の仲間との団結だったと言っていたり、実際の闘争も一定の前進があったので、その印象もあわせて、韓国の仲間の闘魂にも学びながら、自分たちもがんばっていこうと、励まされる会になりました。3時間ほどでしたが、良い映画鑑賞会となりました。


(<追記(22日)>上記の韓国ワイパー労組の闘いについて、詳しい話がわかりました。11日に労使合意が成立し、16日に「社会的雇用基金運営合意書」を調印したそうです。会社の清算は阻止できなかったのですが、韓国ワイパー労組という分会組織は維持していくとともに、分会員の再雇用や、社会的雇用安定網づくりという面での前進を実現できたというかたちでの、とりあえずの「闘争終結」となります。上記の動画(6月21日付)も公開され、当ユニオンの参加者も登場しています。日本の労働者の支援への感謝を表明していただいていますが、当ユニオンも、動画で語られる「万国の労働者団結せよ」という古くて新しいスローガンを、忘れないでいきたいものです。)


 他方、同じ午後5時から一時間、19日ということで、「憲法をくらしと政治にいかす 改憲NO!あいち総がかり行動」主催の、街頭アピール行動を取り組みました。市内3か所のうち、当ユニオンからは、すでに映画を観たことのある2名が、名駅桜通口交番前での行動に参加し、全体は10名規模でしたが、ともに、マイナンバーの問題点を問う内容の横断幕を背に、マイクで軍拡やマイナンバーの問題を訴えるアピールをしたり、「敵基地攻撃論」に反論するパンフレットを配布したりしました。ちょうど単独では初の日米韓の首脳会談がされた直後でもあり、戦争を問う機会の多い8月という時期でもあり、日本が中国などを相手に「同盟国」とともに戦争できる国になっていくこと、その動きとマイナンバーがつながっているのではないかということ、を、どうしていくか、を、問いかける行動となりました。参加した2名は、その後途中から上記の映画鑑賞交流会に参加しました。


 また、この日の午後から翌日午前にかけて、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークが主催して、第9回ユニオンセミナーが大阪で開かれました。「IT/ネットを駆使してユニオンのパワーアップを!」のテーマで、30名定員・各ユニオン2名以内という人数制限があり、当ユニオンからは2名の運営委員が参加しました。講演(「インターネットで相談を増やす!」(連合福岡ユニオンの進藤さん)・「ITを駆使して団結を強化しよう!」(ゼネラルユニオンのデニスさん)や、懇親会は別会場でやるものの、セミナー会場は全員の宿泊場所も兼ねていたりして、ITに慣れた、比較的若い、全国の仲間同士が、能力と交流を深めようという趣旨のセミナーだったようです。参加した当ユニオンの人たちは映画交流会等には参加できませんでしたが、充実した場となったようでした。


 また、事務所では映画交流会と同時に別室で、ユニオンの取り組みに関する打ち合わせもやっており、それに参加した人もいたという具合で、同時にユニオン員はいろいろな活動に取り組んでいました。それぞれの取り組み全体をつうじて、「明日へ」向かってがんばっていきましょう。


 





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ユニオン夏期休業のお知らせ・ユニオンの行事予定、など

 酷暑と台風とが交錯するお盆休みとなりそうですが、当ユニオンも、明日11日(金)から16日(水)まで夏期休業といたしますので、ご了承ください。


 また、最近この三河支部ブログが、一年前頃の記事以降、当ユニオンの公式サイトに反映されなくなっていたのですが、さっき公式サイトを見たら、さらに見られなくなっているようです。何らかのIT技術的な問題が原因のようなのですが、なお復旧途上です。当方などではさっぱりの世界で、リスキリングとか世間では言いますが、WINDOWS発売以前に大人になった人間は、もう前世紀の遺物になってしまうんでしょうか。受けている教育も、全然違うようですしねえ・・ましてや、最近の戦争の特集番組とかを見ていると、戦争体験の継承とは、とかと、改めて考えさせられますが・・まあ、新しい世代に、お任せするところはお任せしまして・・


(<追記(22日)>いま公式サイトをチェックしたら、一年前頃の記事は、前のように見られるようになっているのに気づきました。左上のマークをクリックすると見られますね。いつからなのか、そもそもこのマークがいつからあったのか、わかりませんが、ひょっとして最初からあったのかなあ・・「風評」を流してしまった???・・・まあ、とりあえず、ありがとうございました。)


 話は変わって、先の運営委員会で、今後のユニオンの催しについていろいろ議論したと以前の記事で紹介しましたが、今後の予定については、会場の予約とか、その他いろいろの不確定要素とかもあって、あまり早く広報してはかえって混乱するという面もあります。また、『ふれあい通信』を今作成中で、今月末に一定のスケジュールを載せて印刷し、組合員の皆さんにお配りしますが、また、それまでの間は、メールとかでも適宜お伝えしています。とはいえ、ここでも、夏期休業に入ることもあり、現時点での、一定のことは、お伝えして、逆に組合員皆の意見を募っていくという方向も含め、寄与していこうかと思いますので、ご了承ください。


 8月11日(火)~16日(水) 夏期休業 ユニオン事務所

 8月19日(土) 映画鑑賞交流会 17時 映画『明日へ』 19時 交流会 ユニオン事務所+zoom

          総がかり行動街宣 17時  名駅東口

 8月20日(日) 三河支部会議 10時  刈谷市産業振興センター

 8月22日(火) 最低賃金引上げ街宣行動(愛労連主催) 8時 名古屋城駅付近

 8月26日(土)・27日(日) 東海ネット学習交流会 26日 13時~ 27日 9時30分~

                            ウィルあいち

 9月23日(土) ユニオン学習会 「私たちはどう働き生きるべきか」(仮)13時 ユニオン事務所+zoom

    (追記:その後「賃金の底上げをどう実現するのか?~私たちはどう働き生きるべきなのか~」に決定)

 9月30日(土) 豊橋学習会   同上(など)   18時 豊橋カリオンビル

 10月1日(日)(予定) バーベキュー交流会 ・・会場予約の関係などもあり、刈谷・豐田地域で検討中

 10月21日(土) ユニオン全体交流会(予定)   18時30分 刈谷市産業振興センター 

 10月28日(土) ユニオン学習会(予定)「定年と定年後再雇用」(予定)13時 ユニオン事務所+zoom

 11月25(土)~26日(日) 全国ネット全国交流会   熊本城ホール

 なお、来年の定期大会は、4月下旬、刈谷での開催にするかとかの話が出ていますが、会場予約がまだ先ということなどもあり、正式なことは今後となります。


 ということで、よろしくお願いします。皆様、夏期休暇を楽しく過ごし、活力を養いましょう。




  

 


 

  

                

   





 



 


 




 


 

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オルプロ総会&シンポに参加・第3回運営委員会 

 8月5日(土)、「次世代オルガナイザープロジェクト」が、午後1時から総会、午後1時50分からシンポジウム「労働組合の組織化・組織強化のキモは?~次世代のオルガナイザー育成をいかに成すか」を開催しました。同プロジェクトは、労働組合は大切だが、その労働組合にとって、組織者(オルガナイザー)を次世代から育成していくかが、今切実な問題になっているという問題意識を持っている弁護士・労働組合関係者などでつくっている団体で、当ユニオンも関わっています。今回も、当ユニオンから数名がオンライン参加し、シンポジウムでは登壇者として報告も行いました。


 最近、「働き方の多様化」が謳われ、労働者も非正規労働者が増えたり、「個人事業主」扱いされたりしている中、労働者の在り様や意識も多様化し、また厳しさも増しているのですが、にもかかわらず、そうした、特に若い労働者が労働組合に参加し、そして労働組合も世代交代しながら強く大きくなっている、というようには、なかなかなっていかない現実があります。しかし、そういう中でも、多少なりとも(比較的)若い組織者ががんばっている組合もいくつかあり、そうした組合の方々が、組織化や、組織強化にとって大切な点を、それぞれ紹介し、交流し学びあおうという趣旨でこの催しが開かれたようでしたが、その趣旨は、一定実現できたようでした。


 そして午後6時からは、ユニオン事務所+Zoomにて、第3回運営委員会を開催しました。上記の催しに参加した運営委員は大変だったと思いますが、今回もユニオンの催しをどう進めるかなどでの議論に一定の時間を割いたため、やや長くなりました。ただ、いろいろと意見交流しながら、催しを実現できるというのは、労働組合としては大事な「組織化・組織強化のキモ」の一つではないかと思います。それを「次世代のオルガナイザー」育成にまでどうつなげていくかが、問題ですが。旧世代で、オルガナイザーとも言い難い当方などが、ぶつぶつつまらん読みにくいブログを書いているだけでは、だめなんでしょうけれど。

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愛知県最低賃金、1027円に引き上げか

 8月4日(金)午前10時半から、名古屋合同庁舎の会議室で開かれた「第511回愛知地方最低賃金審議会」での審議に基づき、今秋からの愛知県の最低賃金を、過去最大の引き上げ幅(42円)で、初めて1000円を超える、1027円に改定することを妥当とする答申が愛知労働局長に提出されました。

 この引き上げ額は、先月28日の中央最低賃金審議会で示された目安と同額となりました。目安が出されたことを受けて、この日の愛知地方最低賃金審議会は、7月31日(今年度第2回となる、第1回は7月4日)に続いて開かれました。この目安については、本審議会に引き続いて31日に専門部会が開かれ、続いて8月2日に開かれた専門部会で合意が成立したのを受けています(ちなみに、特定最低賃金については、並行して8月1日・3日に検討小委員会が開かれています)。この最低賃金にかんする審議会や、専門部会・小委員会については、傍聴参加が一定認められており、当ユニオンからも適宜参加するようにしてきました。また、8月1日の午前8時からは、最低賃金引き上げを訴える宣伝行動を愛知県庁付近で、愛労連とともに行いました。こうした私たちの声を、審議会に、どう反映していくかは一つの課題です。中央で目安が出されたのだからそれに従わなければならないということでは必ずしもなく、Bランクの福井県では、県知事が福井労働局長と福井地方最賃審議会代表に目安(40円引き上げて928円)を超える引き上げの要請をしたように、目安以上の引き上げも可能性はあるわけで、ここ愛知でも、異議を提出すれば22日の本審議会で検討される可能性はなくはないですし、その日の朝、また宣伝行動も行おうかとの話も出ています。今年、専門部会は公労使の3者協議に限って(2者協議は非公開だが)公開するとされたことも、一歩前進と言えるかもしれませんし、そこで、決定していく過程に接することで知りえたこともないとは言えません。ただ、公開性の足りなさや、現実の労働者の声が、どれだけ反映しているかとかという基本的な面での問題性は、感じたところはあったのでしたが。


 とはいえ、私たちは、大きくは、4日に発表された厚労省・経団連の大企業の賃上げ状況に示された春闘の現状、中小企業や、非正規だったりする労働者の多い私たちのようなコミュニティユニオンの春闘(札幌地域労組に結集する千歳相互観光バスの労組は、ストも辞さず、との姿勢で、夏のボーナスを正社員も非正規社員も同額で勝ちとったという、正規・非正規の壁を超える闘いをしています)の現状、これらが、最低賃金で働く労働者の声とともに、こうした審議会の審議に最も反映することを、改めて確認して、今後も取り組んでいきましょう。

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関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会第5回総会に参加

 7月30日(日)午後1時30分より、金山駅近くの労働会館東館ホールにて、関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会第5回総会が開催されました。55名の参加で、当ユニオンからも数名が参加しました。


 総会は、第1部は文字通りの総会で、提案された議案を全体で確認しました。続いて第2部は「報告と討論」で、報告は「産業別労働組合ー私たちが闘い続ける理由」とのテーマで、久堀文弁護士(関生弾圧弁護団)・湯川裕司委員長がそれぞれ発言しました。久堀弁護士は、担当した刑事・民事事件の双方について紹介し、有罪・無罪判決や、裁判所や労働委員会での係争状況について報告したうえで、労働組合の活動を犯罪とみなし、組合員を逮捕し長期勾留して屈服させようとする異常さを告発しました。また湯川委員長は、自身も含め労組が厳しい弾圧を受けながらも、立て直してがんばってきたこと、それは労働者は闘い団結し支えあわなければだめだという思いに支えられてきたからだと、改めて決意を述べました。その後、報告を受けて、「今こそ連帯して闘おう」とのテーマで、討論が活発になされ、最後に熊沢誠共同代表が産業別労働組合の闘いの意義にも触れるまとめをして終了しました。


 ところで、関西生コン労組は、産業別労働運動を掲げて闘い、厳しい弾圧を受けていますが、お隣の韓国では「北の手先」扱いされている民主労総に属する金属労組という産別組織に支えられて、下部組織としての韓国ワイパー労組が奮闘中です。他方、日本の同盟国とされる米国では、5月の全米脚本家組合のストに続き、7月には全米俳優組合がストを決行。俳優ストは1980年以来だそうで、かのレーガン大統領も、かつて全米俳優組合の委員長でありながらハリウッドの「赤狩り」に加担したという話もありますが、労働運動には熱心だったのでしょう。これらの組合も、「産別労組」になるのか、「フリーランス労組」になるのか、よくわかりませんが。ひるがえって日本でも、25日に「そごう・西武労組」がスト権を確立したと発表し、57年以来の大規模百貨店のストか、と、話題になっていますが、上部団体のUAゼンセンは、連合は共産党とは絶対一緒にやらないけれど自民党とは協力するという現会長を支持しているようですが、この傘下の百貨店部会は、この「そごう・西武」の競合他社の労組が団結する形で、「そごう・西武労組」の交渉相手であるセブン&アイに要請書を出す(1月下旬)という異例の取り組みをしているというように、「企業別労組」の枠を越えて、産業別労働運動をつくっている、というようになっています。「階級」の「団結」なんてのは共産主義でだめだが、労働運動が統一しなければ労働者の力は発揮できず権利は実現できないとして結成されたのが連合だったように思うのですが、どんどん最近は企業別組合単位に分断されてきたようなのに、最近また企業の枠を越えて「団結」してきている動きが、広がってきているようなのは、相手は強大で、これに対する「階級闘争」は「死語」になりきらないということなのでしょうか。「共産主義という妖怪」が、産業別労働運動というかたちで、米日韓をかけめぐっているのかもしれませんね。


 








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