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「クローズアップ現代」で労災問題が採りあげられる

 4月10日(水)午後7時半からNHKテレビで放映された「クローズアップ現代」は、「“埋もれる労災”働き続けるシニア世代に何が?」と題して、高齢者の労災問題を採りあげていた。筆者自身も仕事探しもしている高齢者の一人ということもあって番組を見たのだが、高齢者の労災問題に焦点を当てていたとはいえ、高齢者に限らない労災問題全般に触れていて、興味深かった。


 番組では「労災認定の“壁”」がいくつもある、としていた。まず、高齢者はどうしてもケガ・病気が、加齢による、とみなされやすい面があるとともに、労災認定基準自体が、年齢差が考慮されていないという問題が指摘されていた。また事業者が、労災認定に消極的で、休業させない代わりに、出勤しても仕事させなかったりとか、労災隠しまでやるとかの例があり、そこでは社会的評価の低下を回避するとか、経営的なリスクを回避するとかの姿勢がある、という問題も指摘されていた。


 また、同時に番組では、コミュニティユニオン全国ネットもかかわりがあると思われる「NPO東京労働安全衛生センター」が、医療従事者にも支えられて労災認定に取り組んでいたり、労働組合に参加して交渉したり、などの取り組みも紹介されていた。また、労働法学者で、活発に労働問題にも取り組まれている脇田滋(龍谷大学名誉教授)がスタジオでいろいろ発言されていた。高齢者(65歳以上)の76.7%が非正規雇用という、非正規問題とも関係しているが、重要な点として「そのケガや病気、労災かも?」「高齢労働者を一人で闘わせない!」を挙げながら、労災を起きさせない環境づくりや、安全に働くことは労働者の権利であり、労働者は人として尊重されるべき、とも言われていた。


 労働現場では、労働者自身も、仕事中にケガをしても自己責任だと思わされている面もあったりするが、その「常識」にごまかされないで、しかし「一人で闘う」大変さに腰がひけるところもあると思うのだが、労働組合や市民団体やNPOなどにも支えられながら、がんばっていく意義を、感じさせられた。皆さんも、ぜひ番組を、何らかのかたちで、観ていただければ、と思います。

 

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