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各職場分会・個人の取り組みについて

 6月25日の三河支部会議で、三河での外国人の各職場分会・個人の取り組みについて、詳しく報告されました。このブログでは、5月15日付の記事で、ユニオン全体の各職場分会の取り組みの概要を紹介しましたが、その後の推移もあり、また、6月19日の総がかり行動集会での当ユニオンの発言で、若干報告しましたが、詳しくは紹介できませんでした。

 そこで、若干この記事で、最近の三河での取り組みを、補足して紹介します。


 碧海工機(西尾市)では、春闘を継続中です。6月1日(木)に開催した団交は、名古屋市内で開催したにもかかわらず、分会員が7名参加し、賞与アップと時給アップを求めました。会社は経営状況を「赤字」と説明しましたが、全トヨタ労連加盟の正社員組合が今春闘で獲得した賞与・基本給の引き上げ額との格差や、背景にある物価の急上昇による生活の苦しさ、などをふまえての、分会員も含めた声を受け、会社は16日、賞与・時給の引き上げ額を若干上乗せした額を回答してきました。正社員と同種、あるいは、ある意味正社員よりきつい仕事をしてきた分会員としては、この回答で納得できるかどうか、があり、対応を検討中です。ただ、日本郵政のように、「同一労働同一賃金」による非正規社員の待遇改善を、正社員の待遇悪化によって実現しようという事例が出てきている中で、労働組合としてどういう対応をとるか、が問われるところではあります。支部会議にも多くの分会員が参加したので、検討も一定進めることができました。


 また、ヒサダ(安城市)では、6月14日、団交を岡崎で実現しました。分会員の参加は、碧海工機ほどではなかったのですが、「同一労働同一賃金」を掲げる「パート・有期労働法」の趣旨にのっとって正社員との格差是正を要求しました。会社は、各種手当の差別はしないが、退職金は払わない、一時金は就業規則にのっとる、と回答し、「パート・有期労働法」からして違法な対応はしていないとの態度だったのですが、この回答に対し、就業規則もふまえ、どういう対応をとっていくか、などを議題にして、支部会議後に分会会議を開催しました。


 また、浅賀井製作所(安城市)では、このかん、ボーナス・退職金などについて、「同一労働同一賃金」「国籍差別禁止」を掲げて、裁判を継続し、和解案が会社から出されるに至っています。次回期日は7月19日(水)ですが、裁判としては、手続き的には、大詰めの段階に来ています。原告側の主張もしつつ、最終的には、和解するか、判決を求めるか、の選択になってくるので、そこを見据えながら、対応を検討しているところです。また、関連会社エィ・エス機工の労働者も、浅賀井製作所分会員として、同様の裁判を進めつつあり、次回は6月26日(月)開催ですが、浅賀井製作所裁判の進展とも関係してくるので、同裁判原告となっている分会員とも協力しつつ、裁判を進めつつあります。


 また、近藤工業(豊田市)は、分会員が複数の工場で勤務していることもあり、集まること自体も大変な面があるのですが、それでも6月24日に分会会議を開催し、春闘要求を検討しました。もう長きにわたり働き続けているのに、正社員との格差を求め、賞与の増額を労働協約で確認した過去の団交の結果も、なしくずしに形骸化されている現状や、換気が悪く、薬品で気分が悪くなるような職場環境の是正などが話題になり、今後さらに検討していくことを確認しました(追記:その後、団交要求書を提出)。


 三河支部会議で確認した各職場分会の現状は以上ですが、それ以外にも、個人では、職場で手をケガしたが、別の手で働けると休業診断書を病院が休業診断書を出してくれないと訴えてきた派遣社員のケースで、ケガが痛くて仕事できる状態ではないので別の病院を受診することを勧めて診断書を出してもらいつつ、会社と交渉して労災としての治療と雇用の継続を確認した労災案件や、勤務態度を理由に残業させないのは不当と訴えてきた契約社員のケースで、会社が、その勤務態度こそが問題だと言ってそれを団交の議題にしようと反論してきているのにどう対応するかという案件などがあり、三河でも問題はいろいろあり、さらに通訳が不可欠という問題も重なっています。南米人の、概して困難さを抱える経営・労働条件からする諸課題に、どう立ち向かっていくか、知恵を出し合いつつ、交流し、団結し、がんばっていきましょう。



 


 



 


 



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三河支部会議を開催・外国人ヘルプライン東海総会に参加

 6月25日(日)午前10時より、刈谷市産業振興センターにて、三河支部会議を開催しました。定期大会を挟んでいたこともあって、2月26日以来、4カ月ぶりの開催でした。そのかん三河でも種々の取り組みを続けてきたため、さまざまに報告することもあり、盛りだくさんな会議となりました。南米人組合員を中心に20名を超える参加で、活発に行いました。


 会議では、まず最初に、大きな催しとして、5月1日の安城メーデーへの参加、5月14日の定期大会を簡単に振り返った後、それぞれの職場分会や、派遣会社での、団交・裁判・分会会議の取り組みを、詳しく報告しました。この取り組みでは、正社員との待遇格差を是正するための「同一労働同一賃金」、具体的には諸手当や、退職金や、賞与や、基本給、それぞれについて問題になるのですが、それについても各職場ごとに違いがあることがわかり、そこで分会の枠を超えて他の分会の取り組みについての意見も出たりして、それぞれの取り組みを進めてきた分会員が、その自分たちの経験を他分会の取り組みにも生かしていくという、支部会議ならではの意見交流ができたのが、特に良かったです。また派遣会社では、労災になっても、仕事を休ませてもらえないとか、雇用が継続されるか不安になるとかの、厳しい状況を、ユニオン内で対処を検討したり、団交を進めたりして、是正してきたことも報告され、励みにもなりました。

 そして、それぞれの職場分会や、他での取り組みも、継続中なのですが、今後どうするかについても、出された意見もふまえながら、検討しましたが、詳しくは、今後の分会会議などで検討しながら、進めていくことになりました。

 ブラジル人も、特定技能2号の対象分野拡大など、アジア諸国からの労働者の受け入れ拡大によって、外国人労働者同士で、雇用や労働条件をめぐって争い合うようになってしまう危険も想定されます。自動車業界の危機・再編も進んでいる大きな流れの中で、外国人労働者をめぐる状況も、日本人労働者も含め、厳しくなっている中、どう取り組みをすすめていくのか、改めて、がんばっていくことを、確認できました。


 また、午後2時から、外国人ヘルプライン東海総会に、ユニオンからも参加しました。外国人ヘルプライン東海は、外国人の相談にのったり、通訳・翻訳をしたりしている団体で、当ユニオンも定期大会でボルトガル後の通訳をしていただいたり、団交や裁判などで通訳をお願いしたりなど、さまざまに協力していただいています。(同団体のHPで、「相談事の対応事例/活動事例」の一つとして、当ユニオンの第21回定例大会に、ポルトガル語とフィリピン語の通訳を派遣した件が紹介されています。当時は、フィリピン人組合員も一定数参加していたため、多言語の通訳をお願いしました。)上記のような三河の各職場分会・個人の取り組みの際にも、通訳は不可欠ということもありますし、今後もご協力をお願いします。

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ユニオン学習会を開催

 6月24日(土)午後1時より、ユニオン事務所にて、今期最初のユニオン学習会を開催しました。Zoomも準備しましたが、Zoom参加者はおらず、10名を超える参加者が事務所に集まり、賑やかに行いました。


 今回の学習会は「転職と職業訓練について」をテーマとし、学習会担当の運営委員の人がレポートしてくれました。それによると、いま、転職がブームになっていると言われていますが、実態について調べてみたとのことでした。特に、転職ブームといっても、よくイメージされるような収入の向上、というのは若い年齢層に限って関係する話で、「黒字リストラ」として、会社の業績が悪いというわけではないのに4・50代の中間管理職のリストラがされていること、など、深刻な面も示されました。


 そのうえで、転職サイト・ハローワーク・地元求人情報誌、それぞれの実態について、もう少し具体的な状況を探りました。例に挙げられた某転職サイトでは、40歳半ばからは対象外で、それより若い層で、自ら売り込んでいく態度と裏付けが必要、とのことでした。実際、転職サイトとしては、100万程度のレベルで企業から収入を得られるくらいなのだから、採用する企業側もそれに見合った人材しか欲しがらない、という次第で、そうでないとしたらもう派遣の求人とかとなってくるんだろうな、と妙に納得させられてしまいました。


 そしてハローワークの求職者マイページとか、求人情報誌の話も出ましたが、そうやって求職側は自分を売り込み、求人側は得をする人材を探す、というような、労働市場のリアルな有り様の一端を垣間見ることができました。


 また、関連して、求職者支援制度は、雇用保険適用者以外でも活用できるとか、職業訓練校で訓練を受けて就職に生かすことができたとの体験談も紹介されたりもして、ハローワーク(行政)を通じての就職活動も、種々の制度の活用が可能という話にもなりました。


 また、いま就職にふさわしい業種についても話になり、介護の経験者がある当該のレポーターからは、介護がオススメ(資格がとれてステップアップが可能だし、仕事もたくさんあり、多様性もある。ただ感情労働の大変さはある)という提起がありましたが、同時に、あくまで各人の事情が基本で、そのうえで働き続けられ、収入もある程度確保できるような仕事選びが必要ではないか、との提起もありました。


 レポートの内容はだいたいこのようでしたが、時々で、就職活動を参加者がそれぞれ皆が経験していることから、それぞれの体験に即した質問や意見が活発に出ました。特に、最近転職とともに労働者にとって重要な問題になりつつある、請負(個人事業者扱い)などの、「雇用によらない働き方」の問題性なども話題になりました。それは同時に、当事者にとっても、また労働組合としても、困難な面もある課題であるのですが、それにも焦点を充てていこうとしている、として、来る8月26・27日の東海ネット学習交流会なども話題になりました。


 このように、1時間半で終えましたが、各参加者にとっても身近で考え、意見を言いやすく、参加しやすい学習会となりました。学習会というと堅苦しく、難しいというイメージがありがちですが、今後も工夫しながらやっていければと思います。次回の学習会は、7月22日(土)午後1時より、原爆を焦点に平和問題を考えていくという、違う問題をテーマとしますが、「新たな戦前」とも言われる現在、改めて平和問題を考えていく場にしていければと思います。次回も、積極的な参加を、よろしくお願いします。


 

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最低賃金アクションに参加

 6月23日(金)午後6時より一時間、名駅東口にて、「最低賃金1500円   サマーアクション」が開かれ、20名規模の参加で実現し、当ユニオンからも、他の活動と並行して、数名が参加しました。


 このアクションは、全労連・国民春闘共闘の「第4次最賃デー」の行動の一環として、愛労連が主催しました。並行してツイッターデモや、オンライン署名も行なわれましたが、名駅前という繁華街でのこの行動には、最低賃金の1500円引き上げという目標に共鳴して、このかん当ユニオンも協力させていただいています。まあ、事務所がすぐ近くで参加しやすいという面もあるのですが・・


 さて、「最低賃金全国一律1500円」などの横断幕を掲げ、マイク宣伝、ティッシュ・チラシ配布、署名・シール投票などを行ったのですが、マイク宣伝では、当ユニオン員も発言しました。皆が、学生が奨学金、社会に出てもローンという、借金を負いながらの生活、特に非正規や福祉・保育労働者などの低賃金、という社会的にも大きな問題があるという現状の中で、最低賃金の引上げを含む賃金の底上げはぜひ必要であり、そのためには税負担の公平化や助成金など行政面からの対策も、などと訴えました。


 チラシの受け取りは前回のアクションより若干良くなかったように思われましたが、名駅前という人通りの多い中では、やはり注目度は高く、シール投票も多く集まりました。先日はこのあたりで韓国の労働組合の方と宣伝行動をしましたが、報道では韓国の方が日本より賃金が高くなる傾向にある、それは労働組合の力が強いからだ、と言われています。それはむしろ、中小企業に犠牲が集中することに端的なように、国民経済を混乱させている、という方にミスリードするような調子もありますが、私たち労働組合としては、賃上げ闘争を職場で進めていく責任があるとともに、それがあたかも社会全体に弊害をもたらすかのように見なされることには、ちょっと、何かを忘れちゃいませんか、と言いたくなるところもあります。「どうせ大企業・富裕層・政府が悪いと言うんだろう」そうとも言えるし、そうとも言い切れないですが、少なくとも、私たちは、労働組合の責任を果たしていかなければならない、解雇されつつある、生活を破壊されている、労働者の、要求を実現していくことが、必要で、そちらさんが私たちを踏みつけにするなら、抗うしかないのです。


 と、いささか怒りたくもなりますが、ところで、このアクションは、7月4日に開かれる愛知地方最低賃金審議会の開催を控えて、それに向けて、という意味もあります。この審議会の委員に、当ユニオンからも愛労連推薦候補とともに立候補して、任命されませんでしたが、労働組合にもいろいろ色彩があるにしても、企業や政府に対して、また行政に対して、労働者の利益を実現する責任を持つことには変わりはないので、それでがんばっていくしかありません。とはいえ、「労働者の利益」とは何か、という基本からして難しいんですが・・


 と、いささか困惑もしながらも、皆で、がんばっていくしかないですね。明日は「転職と職業訓練について」のユニオン学習会が、13時から事務所(+Zoom)であります。少し頭を使って、声を出して、人の話を聞いて、「労働者の利益」について、考えてみましょうか。


 ちなみに、労働組合としては同時に、職場での賃金闘争を進めていくことも、この最低賃金引き上げの運動と相乗効果をもらたすでしょうし、その意味では、こうした賃金闘争も、進めていく責任もあると思われました。


 


 



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韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援(7)

 6月20日(火)、韓国ワイパー労組は、デンソー本社前などで、要請・宣伝行動を行いました。第100回定時株主総会がデンソー本社で開催され、韓国でも5者協議が引き続き開催されたこの日は、第3次遠征団の行動の節目にも当たりました。東海ネットやそれに参加する労働組合や、その他の日本人の支援者らが、前日の19集会での行動の呼びかけに応えて、この闘いを支えようと参加し、総勢40名近い参加となりました。当ユニオンからも、10名近い人数で参加しました。


 午前7時50分、刈谷駅に集まった行動の参加者は、「悔いのない闘いをしよう」とのワイパー労組の仲間の提起に鼓舞され、デンソー本社前と、刈谷駅周辺とに二手に分かれました。刈谷駅前からは株主総会に向かう株主向けの送迎バスが午前9時から出ることもあり、刈谷駅周辺でのチラシ配布を行う参加者も残しながらも、多くの参加者はデンソー本社前に移動しました。韓国での昨日の5者協議は、合意に至らず、本日に持ち越しとなり、午前8時から再開される中、横断幕を掲げて、午前8時15分、出勤するデンソー社員らに対し、昨晩日本に着いたチェ・ユンミ韓国ワイパー分会長がマイクで呼びかけました。2021年の、親会社デンソーも締結の時同席した雇用協約書を、10か月も経たないうちに無視して会社清算を一方的に決定し、その後も無視の姿勢を改めないのは、「約束を守らない」ことで、民主党の委員会も労組の主張を認める決議を上げるなど、デンソーに抗議する声は広がっている、と訴えました。この日は正門と少し離れたところに株主総会会場があり、警備員も何か所かの入口を固めています。「社員証を」と、相変わらず社員しか入れないという姿勢を露わにする呼びかけをも受けて、固い表情で次々と入門するデンソー社員は、連日の要請行動をも目にしながら、労働者・労働組合員でも、株主でもある立場で、何を考えていたのでしょうか。


 周辺ではユニオンみえの宣伝カーが街宣をしながら走ってもいる中で、9時から大半の参加者が正門前に集まり、6枚の横断幕を掲げながら、要請・宣伝行動を続けました(刈谷駅前で引き続きチラシを配布した人に後で聞いたら、送迎バスに乗り込む株主は、その半分程度がチラシを受け取ったそうです)。音楽も流したりしながらも、昨年、交渉に応じさせようとハンストを44日間も分会長が続けたことや、警察の弾圧によって多くの負傷者を出し、警察署長が国会で呼ばれるまでになったり、今も24時間工場で泊まり込んでいたり、このデンソー本社や、ワイパー工場だけでなく、国会前などでも座り込むなど、体を張っての行動を進めてきて、それに促され、デンソーの取引先であり、韓国ワイパーの作ったワイパーを納品する現代自動車からデンソーに早期解決を求める文書が出されたりもして、韓国では大きな社会問題になってきていることなどが、マイクでの発言などで明らかにされました。


 9時半になり、正門前で、参加者が座り込んで、「韓国式の」集会を、前日同様、開始しました。コールや笛?で音を出したうえで、弾圧で亡くなった人や獄中の人を思う黙とうをする「民衆儀礼」を行い、行進曲調で闘いの歌を唱和したりしたうえで、韓国ワイパー分会が所属する全国金属労働組合の方も、金属労働者十数万人を代表しするかたちで発言したのですが、その後、分会長が、剃髪式を行いました。女性で、母親でもある分会長が、親から受け継いだ大切なものでもある髪を丸刈りするのは、非常に苦しいことでもありながらも、抗議の意志表示として行うと述べたうえで、「DENSOは約束を守れ!」と書かれた布で身をくるみながら、組合員に髪を剃ってもらいました。このことは今日配布した新たなチラシでも訴えられていましたが、ちなみにデンソーは、記念すべき100回目の株主総会の日にふさわしくないと思ってか、唯一、ある部署の人が、剃髪すると名古屋の宣伝行動で言っていたと「クレーム」があったのだが(わざわざ誰から?)、やめてほしいと、すでに前日、話しかけてきていましたが、こうしたデンソーのひどさも、かえって浮き彫りにされました。


 泣いている組合員もいる中でしたが、丸刈りになった分会長の意志を代弁するように、事務部長が「きょうはデンソーの法事の日だ」と述べた後、分会長が発言を始めました。もう、株主総会開始の10時の直前です。こういう剃髪は、韓国では全身全霊を賭けて不正義に立ち向かう決意の表れだ、食い逃げ企業と韓国で悪評をたてているデンソーのことを、日本、世界に知らせ、正々堂々とテーブルにつかせる、と、固い意志を示しました。そして日本人を代表して当ユニオンの鶴丸委員長が、株主に対してこの分会長の意志を真摯に受け止めるよう訴えました。

その後韓国ワイパーの他の組合員が、分会長を励ますように、冗談も少々交えながら語り、また韓国ワイパー分会の所属する全国金属労働組合の方も、労働者には何もないことを、分会長はおのれの髪を剃ることで示した、デンソーは失ったものを取り戻す労働者の底力をわかっていない、19集会でも示したように、日本全国にこのデンソーの汚さを示していく、と気迫を示した後、今度は歌に合わせてダンスをするユルトン(律動)に移って、最後に笛?を鳴らし、ストライキ歌を歌って、10時45分、集会を終えました。


 そして株主総会会場近くなどにも分かれて、横断幕を掲げ、総会を終えて帰途に着く株主にアピールしました。11時過ぎに、株主を送迎するバスなどが出てきたりする中、分会長は剃髪した決意を改めて訴えかけ続け、株主が帰り終えた頃、参加者全員で記念写真を撮って、12時前、行動を終えました。(追記:なお、報道によれば、参加した株主は約900人、1時間24分の総会だったそうで、かなりの数の株主の方にアピールできたようでした)


 その後、刈谷駅近くのアイリス(刈谷市総合文化センター)に移り、12時20分頃から総括会議を開始しました。韓国側、日本側、それぞれ参加者が、今日までの行動をまとめて振り返ったり、感想を述べたり、今後の取り組みについて提案したり、しました。韓国の5者協議はすでに終わり、26日に再交渉が予定されているとのことで、雇用労働部が前面に出て解決を図ってくるまでになってきているのですが、デンソー側はなお姿勢を改めないので、今後も取り組みを粘り強く進めていくことを確認し、また、韓国側・日本側、それぞれ学ばされたり感謝したり、というような率直な感想も述べ合い、午後3時頃に終了しました。


 株主総会のこの日は、一つの節目に当たりましたが、解決には至っておらず、闘いは続きます。今後も、がんばっていくことを確認し、この日の行動を終えました。皆さん、お疲れ様でした。 


<追記(27日)>なお、その後ですが、その後5者協議は26日が27日に延期されたとのことですが、結果は筆者は現時点では不明です。派遣団は、翌21日に分会長以外は帰国し、分会長はデンソー東京支社を訪れるなどした後、23日に帰国したそうです。お疲れ様でした。解決をめざし、がんばりましょう。



 


 


 



 

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韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援(6)・6・19集会

 6月19日(月)、再び東海ネットは韓国ワイパー労組の闘争を支援して取り組みました。総勢25名規模で、半数が、前半に比べ倍増した派遣団と日本人通訳、残りが東海ネットの各団体(当ユニオンは最大5名を超える参加)から、と、他の団体の、日本人支援者で、暑い中を、一日がかりの取り組みを行いました。

 午前7時35分頃から、刈谷駅前での宣伝行動を開始しました。筆者は、組合員が揃って赤いハチマキ(?)を巻いた青の帽子・オレンジのチョッキをしているのと同じスタイルをさせてもらったのですが、ハチマキには「ゼネスト」「全国金属労働組合」と書かれ、チョッキには、「デンソーは欺瞞的な清算撤回せよ」と書かれているそうでした。そうしたお揃いの姿で、駅前の各所に分かれ、横断幕を掲げたり、カラーのチラシを声をかけながら配ったりしました。通勤途中と思われる人の流れの中で、チラシを受け取ったりする人も、比較的多い印象でした。

 そして8時45分頃から、デンソー本社前に移動しました。掲げた横断幕は、「日本のデンソー資本は韓国ワイパー労働者との約束を守らなければなりません。デンソー本社が直接出て韓国ワイパー事態を解決しなければなりません」(オレンジ)「私たちもデンソー100周年の株主総会を祝いたいです。そのためには韓国ワイパー事態を解決しなければなりません」(薄いブルー)「私たちは破局を望んでいません。デンソー100周年株主総会を混乱の場にしたくない」(濃いブルー)「もう一度約束破棄・責任回避!デンソー資本の無責任により交渉が決裂したのだ」(濃いブルー)「デンソーが責任を負え」(3月の設備搬入時と思われる、警察の弾圧を受けた際の様子を撮影した画像をバックに文字が書かれたデザイン)というように数が増え、内容も変わっています。この横断幕を背に、出勤するデンソー社員にチラシを配布しつつ、韓国ワイパー労組員がかわるがわるマイクで訴えました。

 フレックスタイム制のせいか、9時過ぎでも出勤してくる社員がいる中で、警備員を前に宣伝を続けながらも、一時間ほど経っていったん休憩をしました。そして午前10時、韓国での5者協議の開始に合わせて、韓国ワイパーの仲間たちは「韓国式の集会」を始めました。現地の交渉団とオンラインでつなげながら、長い笛のようなもので音出しをしたり、ユルトン(律動という、歌にあわせて集団でそろってダンスする)をしたりなどの明るいパフォーマンスや、重々しい歌や黙とう、シュプレヒコールを適宜交えながら、マイクでの発言を続け、訴えかけました。日本人の支援者は、共に座り込んだり、笛を吹いたり、ユルトンに交ったりして、集会をともに実現し、45分頃からは日本人からの連帯発言として、東海ネットに参加する当ユニオンと、全トヨタ労組から発言し、11時過ぎ、集会を終えました。

 5者協議の結果を待ちながら、近くで休憩をとりました。途中、飲食もいただいたり、互いに交流したりしながら過ごしたのですが、協議は続き、それで12時40分になって、ワイパーの仲間だけが社前に戻って笛を吹くパフォーマンスをして、午後1時、デンソー本社前での行動を終えました。

 そしていったん解散した後、午後3時半から、名駅前での宣伝活動に移りました。今回はミッドランドビルとは大通りを挟んで反対側の、駅に近い、桜通口交番付近で行いました。横断幕を広げ、チラシを配布しながら、かわるがわるマイク宣伝を続け、時にはユルトンを交えて注目を一気に集めたりなどしながら、2時間、宣伝活動を続けました。

 その後移動し、「悪法のデパート 岸田政権はいらない! 6・19集会・デモ」の会場である若宮広場に、午後6時前に到着しました。参加者や通行人にチラシを配布しましたが、チラシは翌日のデンソー前行動についての記述と、今回の問題を簡潔に紹介した文章を、カラーチラシの見出しに付け加えて作成した新たなもので、私たちは、広く、午前9時からの、株主総会開催に合わせての行動を呼びかけました。

 そして午後6時半から「憲法をくらしと政治にいかす 改憲NO! あいち総がかり行動」が主催するこの集会が始まりました。約300名が参加し、当ユニオンからは10名近くが参加しました。共同代表を務める塚田弁護士の司会で、最初に「人業劇団ひらき座」の方1名が反戦歌を披露し、その前では1名が歌に合わせて舞踏を行うというパフォーマンスでした。続いて発言に移り、非正規労働者の現状について当ユニオンから、非正規組合員で組織する職場分会の取り組みを中心に紹介し、消費税やインボイス制度について愛商連の方から紹介し、困窮家庭の現状についてフードバンク岐阜の方から紹介し、奨学金問題について弁護士の方から紹介しました。そして特別報告として、韓国ワイパーの労働者が皆前に並び、代表の発言が、反戦の内容も含めて力強くされ、次いで「出てこいデンソー」というオリジナルソングが踊りを交えて披露され、一気に会場が盛り上がりました。最後に共同代表を務める長峯愛知大学教授のまとめの発言で、熱気ある集会を終えました。

 続いて午後7時から栄一帯のデモに移り、当ユニオンはのぼりを掲げつつ行進し、他方で韓国ワイパーの仲間は横断幕を横に掲げつつ、隊列を組んで行進し、ともにデモを盛り上げました。


 こうして長い一日が終わりました。暑さもあり、後から訪日した仲間は特に体も慣れず疲れたと思いますが、明日はいよいよデンソーの株主総会で、社前行動も呼びかけましたし、韓国での5者協議も、明日引き続き継続されるとのことです。明日の行動としては、午前9時から11時頃までデンソー本社前行動(株主総会は本社で開かれます)、終了後に刈谷駅前のアイリス(刈谷市総合文化センター)で総括会議を予定しています。そこで一つの節目になりますが、今回の第三次派遣団が解決という成果を韓国に持ち帰ることのできるように、団結して、がんばりましょう。



 


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韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援(5)・労職研総会

 6月17日(土)・18日(日)はデンソーもトヨタも休日で、それもあって東海ネットとしては韓国ワイパー労組の取り組みを支える行動は、引き続き組合員の自主参加としました。17日(土)については、午後、派遣団が人数を増やして、名駅のミッドランドスクエア前で宣伝行動を行い、これに当ユニオンからも自主参加して、当ユニオンのツイッターで画像をつけて報告しています。それによれば、反応は日増しに良くなっているそうです。この日は酷暑だったので、韓国の方にとっては大変な面もあったと思いますが、無関心で通り過ぎるという風でなくて、助かります。

 18日(日)の韓国ワイパー労組の取り組みは、特に行わなかったとのことですが、派遣団も増員しましたし、19・20日の行動については、再び東海ネットとしても協力していこうと思います。ちなみに、韓国ワイパー労組、と書いていますが、正式には民主労総という韓国のナショナルセンターに属する全国金属労働組合を上部団体とし、その分会(韓国ワイパー分会)のようです。民主労総というと、韓国で会社に対して闘う姿勢が強いという印象がありますが、韓国ワイパーの仲間の取り組みには、パフォーマンスも交える、硬軟併せ持っているところがあって、私たちも学ばされる気がします。

 なお、19日(月)の午後6時半からの、地下鉄矢場町駅近くの若宮広場で開かれる、「悪法のデパート 岸田政権はいらない!集会&デモ」(主催 憲法をくらしと政治にいかす 改憲NO! あいち総がかり行動)では、集会は、歌と発言で構成されますが、発言の中の特別報告として、韓国ワイパー労組からのあいさつがあります(当ユニオンからも、発言の最初に、非正規労働者の現状について報告します)。韓国ワイパー労組は、会社の非正規労働者の正社員化を実現するなどをしてきたそうで、今回の韓国ワイパー清算・解雇は、そうした組合を潰すという意味もあるのだと思います。これは私たちも無関心ではいられません。ぜひ参加して、韓国ワイパー労組の取り組みについて理解し、励まし、協力していただければと思います。


 また、18日(日)午後2時から、名古屋労災職業病研究会の第20回総会が、ウインクあいち1007会議室にて開かれました。労職研は、労災問題(最近ではアスベスト問題の取り組みが多いようですが)を取り組んでいる東海ネットの仲間の団体で、私たちも協力いただき、また当ユニオン員や、同じ東海ネットに参加するユニオンみえ員が運営委員を担うなどしています。東京労働安全センター代表理事・(医)ひらの亀戸ひまわり診療所理事長で医師の平野敏夫先生に「地域安全センターのこれまでとこれから」というテーマで記念講演をしていただきました。また、今年度も運営委員を担わせていただくこととなりました。今後もよろしくお願いします。


 



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韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援(4)

 6月12日から東海ネットが支援を開始した韓国ワイパー労組の日本遠征闘争は、5日目を迎えました。東海ネットは、12日から14日の闘争を、他の日本の支援者とともに進めてきましたが、15・16日は、東海ネットの事務局を務める当ユニオンも、他のユニオン活動との兼ね合いなどもあり、それもあって、韓国ワイパー労組の闘争を自主的に支援するとしました。とはいえ、15日は当ユニオンの数名、その他支援者が参加し(これについては(3)の付記をご覧ください)、16日も同様に当ユニオンの数名、その他支援者が参加しました。ただ、16日については、(3)にさらに付記すると膨大になることもあり、(4)として、当記事を掲載しますが、東海ネットとしての取り組みというのとは若干異なることをご理解ください。ただ、この闘争についての記事は、最近になく閲覧数も増えていますし、相変わらずの文字ばかりですが、少しでも読みやすくしたいと思います。


 さて、16日も、7時50分から刈谷駅周辺で横断幕を掲げながらのスタンディング・チラシ配布を行いました。愛知県民には最も読まれているだろう『中日』の前日の朝刊の「愛知県版」という面に記者会見の記事が掲載され、このかんの経緯が簡潔にわかりやすく述べられていたこともあり(ちなみに、デジタルでは有料で読めます)、「新聞見た、がんばって」と激励してくれる方がいたりもしました。その後デンソー本社前に移り、相変わらず警備員が立ちはだかる前で、宣伝行動を行いました。横断幕を掲げ、マイクで宣伝するというかたちですが、最後に再び明るい調子の歌を流しながらのダンスを韓国ワイパー組合員が披露し、これに当ユニオンの比較的若い人たちも参加しました。歌は「デンソー」という言葉が辛うじてわかる韓国語の歌なのですが、聞けば「出てこいデンソー」というオリジナルソングだそうで、オリジナルダンスとともに、創意工夫が凝らされていました。


 そして午後は、午後3時から、また名駅(めーえき。名古屋駅と言わないと、愛知県民以外はわかりづらいと思いますが)前の、トヨタ名古屋オフィスが入っているミッドランドスクエア前で、宣伝行動を行いました。ハングル文字が書かれたオレンジのチョッキ・同様にハングルが書かれた赤いハチマキ(というのかわかりませんが)を巻いた青い帽子という、目立つスタイル、大きな目立つ色の横断幕(用意されたチラシもカラーです)、という姿は目を引き、関心を集めたようでした。昼下がりの、暑い中、一時間以上で、韓国に比べると酷暑だと思われましたが、お疲れ様でした。


 明日・明後日はデンソーも休みなので、取り組みをするとしても、かたちは変わってくると思いますが、その翌日の19日は、午前から韓国での交渉(5者協議)が再び持たれるので、そこで合意が成立すれば良いのですが、成立せずに20日のデンソー株主総会を迎えるかもしれません。今後ともご支援をよろしくお願いします。

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韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援(3)

 前々日・前日に続き、東海ネットらは、韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援しました。6月14日(水)は、午前はトヨタ株主総会に対しての取り組み、午後は記者会見を行いました。前半は最大20名規模(新豊田駅前での行動をともに行った東海ネットの仲間である「フィリピントヨタ労組を支援する愛知の会」の方を含む)、記者会見は10名規模(記者を除く)が参加し、当ユニオンは前半は5名規模、後半は数名が参加しました。


 前半はトヨタ本社(豊田市)で開催されるトヨタ株主総会に向けての行動でした。最初は、トヨタ株主総会に向かうバスが出て、多くの株主が通る名鉄新豊田駅前で、宣伝行動を行いました。上記の「愛知の会」が、大量解雇攻撃を行って以降も20年以上も争議解決を遅らせているトヨタに抗議してフィリピントヨタ労組を支援することを呼びかけるチラシを入れたティッシュを株主らに配布するのと、並んでの行動でした。


 7時40分、「デンソーの最大株主であるトヨタ自動車は、韓国ワイパー従業員を全員解雇したデンソーに対し責任ある態度を講じる必要があります」「デンソーの最大株主であるトヨタ自動車は、デンソーのようなひどい資本と絶対取引すべきではない」との内容の2枚の横断幕を掲げながら、総会に参加する株主を主な対象として、チラシを配布し、訴えも始めました。8時まではマイクは控えることになっているそうで、肉声で行いましたが、8時にはマイク使用に変えました。訴えは、ワイパー労組の仲間、支援する日本人の仲間それぞれが行ったのですが、特にワイパー労組の仲間は、解雇によって生活が壊されたことを考えてほしいと株主に訴える内容などでした。チラシの受け取りは良く、トヨタが最大株主となっているデンソーが、韓国ワイパーの偽装清算・解雇・労組つぶしを行っていることを知り、それに対してトヨタが介入するようにしてほしいとの訴えを、株主の立場で考えさせられたようでした。


 新豊田駅前での宣伝行動は、午前9時で終わり、ティッシュ配布を続ける上記「愛知の会」と別れて、株主総会の主会場であるトヨタ本社に移動しました。9時40分に到着しましたが、これまでの私たちの行動の時のような、多数の警備員が前面に立っているというような物々しさはありませんでした。そこで、前日、トヨタ名古屋オフィスでは受け取りを拒否された要請書を渡したいと申し入れたところ、ワイパー労組と東海ネットの代表者と通訳の3名が、社内に入ることができました。その間他の参加者は本社前で待機していたのですが、10時10分に代表団が戻ってきました。聞けば、要請書は受け取ってもらえたそうです。社長宛で、社長に渡すよう申し入れたら、「しかるべき部署に渡す」との返答だったそうで、私たちの追求が一歩前進したと確認できました。また、新聞記者の方も取材に来られ、応対もしました。


 10時30分になり、横断幕を掲げ、マイクでの訴えを行いました。もう総会は始まっていたので、会場入口などにいるトヨタ社員や、会場入口にカメラを向けたりしているマスコミの方々などに向け、私たちがなぜ株主総会会場の外でこうした宣伝行動をしているのかを、訴えました。東海ネットを代表して、韓国ワイパーがデンソーの子会社で株主であるデンソーコリアへ納品する品物の価格を決めるのはデンソーだが、それは原価割れになる価格であり、これが会社清算の口実とされている「赤字」の内実だと、デンソーのひどさを訴える発言がされ、またワイパー労組の各参加者もそれぞれ、日常が突然奪われた悔しさを訴えかけたりし、最後にワイパー労組の代表者が、門前払いをしなかったトヨタに感謝すると述べ、最後に横断幕を手に皆でコールをして、10時50分に終了しました。(追記:なお、報道によれば、今年の株主総会は、昨年の約930人から大幅に参加者が増え、約3800人が参加されたそうです。多くの株主にこの事態を知っていただいたので、良い影響があることを期待したいです)


 これで午前の行動を終え、名古屋へ移動しました。後半は、愛知県庁県政記者クラブでの記者会見でした。午後2時、長い横断幕2枚のうちの1枚を背に、ワイパー労組の各メンバーと、通訳(日ごとに日本人の支援者の通訳が交代で参加してきているのですが)と、東海ネットの代表者と、司会(いずれも当ユニオン)とが前で着席し、マスコミ5社の記者や、ユーチューブ配信をするメンバーと、この遠征闘争を専属でビデオ撮影し続けているメンバーと、当ユニオン員と、交代のために来た日本人の通訳の方とが向かい合うというかたちで、進めました。最初に前に着席している人の自己紹介をした後、韓国ワイパー労組を代表して事務部長が、この日本遠征闘争の概要説明を行いました。続いて各メンバーが、なぜこの闘争に参加しているかの切実な思いを、それぞれ語り、また事務部長は、日本遠征闘争は3回とも参加しているが、韓国では決定権がないと言われて日本に来てみたら、毎回面会さえ断られ続けているという、親会社デンソーの無責任ぶりも併せて語りました。その後記者からの質問に移りましたが、事態の詳細について熱心に質問する記者の方が複数おられました。そして東海ネットの代表者が、外国人だからと会社は切り捨てているが私たちにとって外国人の問題だからと他人事で済ませることはできないことを問いかけてほしいと訴え、また最後にワイパー労組事務部長が、この会社清算は労組つぶしのためと訴えて、1時間の記者会見を終えました。


 これで行動は終えましたが、記者会見と同時並行で、韓国では5者協議(労働組合・日本デンソーシステムズ・デンソーコリア・韓国ワイパー・雇用労働部)が開かれました。しかし、根本解決までには至らなかったとのことです。来る20日にはデンソーの株主総会が開かれますが、早期解決をかちとるため、がんばりましょう。ご支援、よろしくお願いします。最初の宣伝行動は小雨の中でしたが、その後は何とか曇り空でした。とはいえ、梅雨の、しかも愛知ならではの湿気で、異国の地としては大変な中、奮闘し続ける皆さん、お疲れ様でした。


<追記(15日)>本日の『中日』県内版に、上記の記者会見を報じた記事が開催されているので、ご覧になった方も多いかと思います。本日朝は、韓国ワイパー労組は刈谷駅前・デンソー本社前で、宣伝行動を行いました。東海ネットからは自主参加としましたが、鶴丸委員長は参加して、チラシの受け取りが良かった、本社前では軽快な音楽を流しながらの宣伝だったとのことです(昨日も、新豊田駅前での宣伝の際には、軽快な音楽も流しました)。また午後は、16時から、名古屋駅前の、トヨタ名古屋オフィスの入ったビル(ミッドランドスクエア)付近で、1時間ほど宣伝行動を行いました。当ユニオン員ら日本人の支援者も自主参加し、横断幕を掲げながら、チラシ配布を行いました。


 他にも、事務所に他のマスコミからの取材があったり、このブログ(文字ばかりという水準もあり、閲覧数が世間並みとはいかないのですが)も通常より閲覧数が上昇していたりなど、社会的にもじわじわと問題の重要さが浸透しつつあるようです。韓国の仲間はまだまだ滞在して奮闘するとのことですので、日本にいる私たちも、支援を続けていきましょう。社会的にも事態について広め、解雇を許さない闘いを広げていきましょう。





 


 

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韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援(2)

 6月13日(火)も、韓国ワイパー労組の日本支援闘争を、前日に続き行いました。この日は前日と打って変わって晴天となり、10数名の規模で、元気に行うことができました。うち当ユニオンからは、半数規模で参加しました。


 午前8時、JRと名鉄それぞれを使用したり、連絡通路を使用したりという労働者でごったがえす刈谷駅入口で、2枚の横断幕を掲げ、サイレントスタンディングを行いました。韓国ワイパー労組の仲間はオレンジ色のチョッキを着用し、前日の青と、この日初めての濃い青の横断幕も、色文字と共に、よく目立っていました。特に横断幕は、その内容もあって、行き交う労働者・市民の注目を集めました。デンソーへ出勤するらしき労働者も、昨日に続く登場に、多くが注目していました。


 午前8時半、デンソーに出勤する労働者と並びながら、徒歩でデンソー本社前に移動しました。多くの警備員が入口の門を固め、何としても入場させまいと、社員に「社員証を提示してください」と呼びかけるというひどい対応の中、私たちは横断幕を掲げて、前日に続き、要請書を渡そうとしましたが、警備員は聞く耳も持ちません。警備員とのやりとりを続けつつ、他方マイクで、続々と出勤するデンソー労働者に対して、韓国ワイパー労組の仲間、日本人、かわるがわる訴えました。「なぜデンソーの仕事をしてきた私たちの要請を聞かないのか」「デンソーが家族のような私たちデンソーの仕事をしてきた労働者を見捨てるのは何と恥ずかしいことか」「解雇は死を意味する」などの韓国ワイパーの仲間の発言や、当ユニオンの仲間の、デンソーは会社も労働者も無関係ではなく、社会的な責任もあるのに、こういう対応はひどいではないか、と呼びかけたりする発言が続き、またチラシも配布しました。チラシは、これもカラーの、目立つものなのですが、前日のように雨で濡れてしまうこともなく、受け取る労働者もちらほらいて、心強く感じました。しかしその合間で韓国ワイパー労組の仲間を中心に警備員とのやりとりは続き、だんだん険悪になりかけてきましたが、そんな雰囲気を変えるパフォーマンスを、ワイパー労組の仲間が門の前のスペースで始めました。明るい調子の歌を流しながら、ダンスを皆がそろって行いました。どうも韓国ワイパーの闘いを鼓舞する歌で、ダンスも動きが激しい今風で(皆若いのです)、日本のメーデーで歌われる「闘争歌」とも一味違う、ポップな調子で、こわばった態勢を続けてきていた警備員の面々も、一休み風で、少し緩んだ調子が垣間見えました。

 そんな硬軟交ったアクションを、最後は横断幕を皆で持って、韓国式のシュプレヒコールで締めて、10時前に要請行動を終えましたが、引き続き、参加者が丸くなって、順に感想を述べあいました。ワイパーの仲間は、不安があった仲間もいたようですが、闘う決意とともに、日本人の私たちに感謝する言葉などもありました。他方日本人の私たちも、韓国の仲間に学び元気をもらうことができた、国際連帯の重要さを学んだ、などとそれぞれ語り、互いに励まし合う交流ができました。こうして10時過ぎに解散して、行動を終えました。


 この日のデンソーに対する行動はこれで終えましたが、この日の新しい横断幕が「私たちは破局を望んでいません デンソー100周年株主総会を混乱の場にしたくない」との内容だったように、明るさを保っている韓国ワイパーの仲間も、ああいうデンソーの態度では、20日の株主総会も焦点に据えて、固い決意を秘めながら、闘い続けていると感じさせられました。あの歌とダンスも、24時間の工場居座りにまで至っている厳しい闘いを続けるための工夫でもあるのだろうと思うと、デンソーの態度を改めさせるために、労働者の団結を強め、社会的にも広げていくことを、今後も続けていくことを、改めて決意せざるを得ません。韓国ワイパーの仲間は、他の労組の支援を求めていますし、労組の皆さん、市民の皆さん、ご支援よろしくお願いします。皆さん、引き続きがんばりましょう。 





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韓国ワイパー労組の日本遠征闘争を支援(1)

 デンソーの孫会社である韓国ワイパーの労働組合が、解雇撤回を求めての闘いを、日本でも進めようと、2月に続き来日しました。この「第3次韓国ワイパー日本遠征闘争団」の闘いを、東海ネットに参加する各労組や支援者も、今回も支援し、ともに闘いを開始しました。6月12日(月)は、前半と後半と行動があり、最大20名規模で行いましたが、当ユニオンは他の活動との兼ね合いもあり、前半は5名、後半は3名が参加しました。


 韓国ワイパーでは、デンソーも参加して一昨年に締結された雇用安定協定が破棄され、昨年12月に韓国ワイパーが営業を終了したことに対し、「解雇を禁止する」との裁判所の判決が出されたりしました。にもかかわらず、3月にデンソーが清算手続きを進めるために設備搬出を暴力的に強行するなどしてきており、すでに半年にわたって24時間工場を守る闘いを続けたりしてきたワイパー労組に敵対的な態度を経営側は示してきて、これを打開するための交渉もデンソーの無責任な対応により決裂しました。こうした経営側の態度に韓国では社会的な規模で非難の声も高まっています。そして、この状況を何としても変えていくために、今回闘争団が訪日したのです。



 まず、6月12日(月)午前8時から、デンソー本社(刈谷市)前で、要請行動を行いました。掲げた2枚の横断幕は、第2次闘争団名義の「日本デンソーは、雇用合意書を履行せよ」に加え、第3次闘争団名義の「今回は私たちもただでは帰りません。韓国ワイパー事態が解決するまで闘争します!」という内容で、必死さが表されていました。そして申し入れを行おうとしましたが、警備員を多数立ちふさがらせ、申し入れ書の受け取りさえ「別会社のことだから」(!)と拒否する旨を、警備員に言わせるかたちで通告してきました。また、マイクでのアピールもかわるがわる行いつつ、ビラ配布も行いましたが、会社前で受け取る人はなかなかいないのではという危惧にもかかわらず、一定いたのは、心強い思いがしました。9時過ぎ、不当なデンソーの態度に抗議し、闘う意志を全体でシュプレヒコールを韓国スタイルで行い、終了しました。


 その後離れた場所で、休憩を兼ねて当面の行動の打ち合わせを行って、いったん解散しました。そして午後4時半から、デンソーの最大株主でもあるトヨタ自動車の、名古屋オフィス(名駅前、ミッドランドスクエアという大きなビルの上のフロアにある)へ、面談要請書を手に訪れました。しかし、ここでも、オフィス入口の警備員に言わせるかたちで、一切対応しないという態度でした。これに怒りを感じた参加者は、トヨタ自動車の株主総会の日である14日に、トヨタ自動車の株主総会に参加する株主に訴え、また記者会見も行い、社会的に大きく問題を明らかにせざるを得ないと通告して、午後5時すぎに退出しました。


 そしてビル外で、名駅前を行き交う多くの労働者・市民に対しても訴える、宣伝行動を行いました。横断幕を掲げ、闘争団も、日本人支援者も、かわるがわるマイクで発言しました。掲げた横断幕2枚は、デンソー向けの青色と異なり赤色で、トヨタ向けに今回第3次名義で作成したものでした。発言のうち争議団の、通訳を交えた韓国語での訴えは、解雇を許せない、デンソーもトヨタも無責任な態度をとるのはおかしい、私たち労働者は会社に頭を下げるばかりでなく堂々と闘い続ける、という、迫力ある発言でした。また、争議団の方も日本人もそれぞれ分かれてチラシを配ったのですが、注目を集める宣伝もあってか、受け取りは良かったです。争議団には初めて参加する方もおり、異国の経験という意味でも大変な面もあると思うのですが、元気良さには、学ばされる気もしました。


 初日の闘いはこうして終わりましたが、闘いは続きます。この日は大阪支店に対しても抗議行動が行われたそうです。14日には韓国での交渉もあり、そこで合意できれば良いのですが。ともあれ、がんばっていきましょう。いずれの行動も、雨天でもあり、大変でしたが、お疲れ様でした。


<追記(27日)>なお、正確には、派遣団の第一陣はすでに8日に訪日し、9日にはデンソー本社へ申し入れ行動を行い、その後派遣団の増員などがあったのですが、東海ネットが支援しての申し入れ行動は、12日が最初でした。念のため付記しておきます。




 

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第1回運営委員会を開催しました

 6月11日(土)午後6時より、ユニオン事務所+Zoomにて、第25期第1回運営委員会を開催しました。5月14日の定期大会で選出された運営委員会による初めての運営委員会となり、通常の議題に加え、新任の運営委員への、このかんの慣行の説明や、定期大会で決定した方針を実現していくための、一年間の大まかなスケジュールや各運営委員の役割分担の確認、定期大会のふりかえりなど、初回に採りあげるべき議題も重なったため、3時間余りの長丁場となりました。Zoomも活用して行っていて、一定の人は負担が軽くはなるのですが、直接顔を合わせないと不都合な面もあるので、そこは考慮しつつ、行っていければと思います。


 というわけで、無事運営委員会は始動しました。組合員の皆さんや、その他ご支援していただいている皆さん、今年度もよろしくお願いします。



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北大阪ユニオンと共に宣伝行動

 6月9日(金)朝、当ユニオンは、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの仲間である北大阪ユニオンとともに、包装資材大手の「ザ・パック(株)」(本社:大阪)の子会社である「(株)パックタケヤマ」本社前(津島市)で、宣伝行動を行いました。大雨が懸念されましたが、幸い天気に恵まれ、宣伝カーを仕立て、両ユニオンののぼりを掲げ、チラシを配布するかたちで、宣伝行動を行い、チラシの受け取りも良く、成功しました。


 詳しくは北大阪ユニオンのHPをご覧いただければと思いますが、今回の宣伝行動は、包装資材を扱う大手企業である「ザ・パック」の課長職だったKさんが、本社から、子会社であるパックタケヤマに出向し、製造部長として奮闘してきたにもかかわらず、昨年の12月末に本社に呼び出され、突如自宅待機と本社への異動を言い渡され、1月末に設定された面談も、およそ納得いくものではなかったにもかかわらず、その後2月末に大阪工場勤務の一般職(平社員ということです)への降格処分を受けたことの不当性を訴え、撤回を求め、パックタケヤマに戻るという意志を示しつつ、パックタケヤマ社員の支援を訴える趣旨で行いました。


 ザ・パックの言い分は、自宅待機の際は、パックタケヤマでパワハラを働いたとの告発があったので調査する、とのことでしたが、自宅待機させても、本人からの聞き取りもろくにせず、1月の面談では、パワハラのことはもういい、労災隠しなどが発覚した、と新たな理由も出してきて、本人の反論にはろくに答えることもなく、あげくの果てには、2月末に本社に呼び出して、一方的に服務規律違反による降格処分を言い渡し、3月1日に辞令を交付したのです。


 しかし、このような降格処分は、本人からの調査も含めた事実調査もまともに行わないままでの、一方的な「服務規律違反」とする認定に基づいており、不合理で相当でない懲戒を無効とする労働契約法15条にも違反した、不当で違法な行為と言わざるを得ません。私たちユニオンは、こうした不当な降格処分の案件も、他にも、全国的にも、取り組んできていますが、こうした労働者への不当処分を許さない取り組みを、協力しつつ、今後も進めていきましょう。



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