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2・19講演会&デモに参加

 2月19日(日)午後1時半より、名古屋市教育館にて、「憲法をくらしと政治にいかす 改憲NO! あいち総がかり行動」が主催して、中野晃一さん(上智大学教授 平和構想提言会議メンバー)を講師にお招きした講演会&デモが催されました。オンライン参加も含め200名規模の参加で、デモも多くの注目を集めました。当ユニオンからも、5名規模で参加しました。


 長峯共同代表の主催者あいさつの後、中野さんが、「軍事力・抑止力によらない平和・安全保障性政策の実現を!」と呼びかけの下、「平和構想提言会議発 平和の作り方」と題して講演しました。


 中野さんはまず、台湾を訪問して、台湾の実情に接してのエピソードを紹介しました。それをつうじて、「台湾有事」に米日が共同して対処する必要がある、として軍事力を強化している岸田政権の言うような単純な問題ではないこと、「誰が殺されれるか、救われるべきか」をはっきりさせる必要があることを述べました。

 

 そして、岸田政権の軍事政策の実行をどうはねかえしていくかについて、話が進みました。まず、安全保障を軍事力や防衛と同一視するのは、防衛というが、主に外で戦争をしてきたアメリカと専守防衛を掲げる日本とは守るものが違うように、誤りであるとの話になりました。

 

 続いて「抑止の虚妄」という話になりました。安全保障政策には二つあり、集団的安全保障と同盟がある。アメリカは、同盟と言いつつ、歴史的にも、単独行動など、アメリカの覇権を守ろうとしているだけなのに、日本は歯止めのない対米追随に走り、アメリカの戦争に参加しようとしている。しかしこれは専守防衛とは一致しない。バイデン政権は今、軍事力だけでなく経済や科学技術などと統合した「統合抑止」を掲げて、中国に対抗して覇権を維持しようとしている。しかし岸田政権は、日本の「平和」や「繁栄」は、中国との関係抜きにはないのに、アメリカの追求の一部を担う危険な道を進んでいる、としました。

 また、「抑止」というのは日本語としては日常語ではないが、英語では恐怖・威嚇により思いとどまらせるという意味で、核抑止のことだ。しかし、核があまりにひどいから平和が守れるというわけではない。実際、世界大戦ではない戦争は多くあったし、核保有国だからといって戦争にまきこまれないわけでもない。そして、通常兵器も抑止力と言い出しているが、軍拡につながる危険性がある、としました。


 そして、どうするかについては、共存を探ったり、集団的安全保障をめざしたりという道があるが、政府は、同盟・抑止の道を進んでいる。しかも、戦場へ行く人は恐いのに、意税者は安全なところにいるし、台湾や沖縄の人は恐いのにアメリカは恐くない、という問題のおかしさもある。しかも中国は、半導体工場のある台湾を軍事的に叩くというよりは平和的に一つの中国をめざすだろうし、日本が台湾と同盟などと言うと、殖民地支配の過去をどう考えているのか、とも思うだろう。それも考えず、煽って武器を買わせようとしているアメリカに従っているのは危険であり、日中共同声明の原則に戻り、緊張を下げていく必要があるとしました。


 そして最後に、9条で日本は守れるか、という問題について、アジアの近隣国に最大の安心を供与してきた、アメリカの戦争に巻き込まれないで済んできた、国防国家から国民の生命と暮らしを優先する国に転換した、という9条の意義を示し、選挙や運動で、市民が、抑止・同盟一辺倒を認めていない姿勢を示していくことが本当の意味での安全保障でありリアルであることを示そうと呼びかけて、講演を終えました。


 一時間半の予定を少し超えたので、質疑応答の時間はやや少なくなりましたが、質疑応答を15分弱行った後、行動提起として、デモへの参加と、次の3・19集会・デモの呼びかけを受けて、講演会は終了しました。


 そして、16時からデモに移りました。コールをしながら、栄と矢場町の中間付近まで進みました。いつもとコースが違ったせいもあってか、注目も多く、手を振る若者などの姿もありました。


 岸田政権が「敵基地攻撃能力」の向上を掲げ、アメリカとの軍事同盟の強化の道を進んでいることが、かえって非現実的で危険であることも含め、戦争への道を進んでいくことに、今後もNO! の声をあげていきましょう。



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ウクライナ問題交流会・振り返り交流会を開催

 2月18日(土)午後3時より、自主企画「ウクライナ問題交流会」を、ユニオン事務所+Zoomにて行いました。ウクライナ問題については、昨年、公開学習会を行ったりして議論を深め、また有志で抗議行動に参加したりしてきましたが、ロシアの侵攻開始から一年を前に、改めてウクライナ問題を考え合いたいという組合員同士の自主企画として、この交流会を催し、10数名の参加で成功しました。


 交流会では、NHKEテレで、昨年11月5日に放送され、12月30日に再放送されたETV特集『ブラッドが見つめた戦争 あるウクライナ市民兵の8年』の録画を観て、その感想を中心に話しあいました。このドキュメンタリーは、動画撮影を特技とする通称「ブラッド」という若者が、自身が撮影した動画で、14年の「マイダン革命」を体験したことをきっかけに、ドンバスでの内戦を市民兵として戦い、停戦合意後、戦争による心の傷を癒しつつ日常生活に戻りながらも、昨年のロシアの侵攻以降、再び市民兵として戦い、その後正規軍に入っていく8年間を記録しているのを見つけた若いディレクターが、ブラッドと交流をし、その動画を編集して一時間の番組としたものです。前半はこのドキュメンタリーを観て、休憩後、後半では最初に、参加したそれぞれが自己紹介と併せその感想を出しあい、その感想をめぐってもまた意見を出し合いました。


 いろいろな意見が出ましたが、大きくは、動画でリアルな現実に接して、戦争に参加して、命と精神を危機に晒しながらも、なお身を投じていく姿に衝撃や何とかならないかとか、戦争はよくないと感じたという、率直な意見と、一方からの情報で戦争を引き起こしている張本人はプーチンだと言い切れるのかどうかとか、解決は戦争しかないとなるのかとか、ロシア人でも戦争に反対している人もいることに注目すべきとか、日本も軍備強化を、となるのかとか、原因・背景や、解決の方向性に関係する意見とが、出ました。1時間の話し合いの予定時間が、30分延長となるほどでしたが、こうして意見を出し合い、関心を持ち抗議の声を上げ続けることの大事さを、1年を経て改めて感じさせられました。


 そして午後6時半からは、同じユニオン事務所+Zoomにて、振り返り交流会を開催しました。定期大会を前に、気軽に、ユニオンの今期1年間を振り返りながら、打開していく点も探っていこうという催しでしたが、運営委員とそうでない組合員、併せて15名規模の参加者で、賑やかに行うことができました。


 基本的には、前回の定期大会で確認した22年度のユニオンの基本方針(世代交代を目指した組織体制の確立・組合員の相互交流・社会とつながった労働運動)をテーマとして、運営委員でない組合員からの意見を出してもらい、そのうえで、運営委員中心でこのかん定期大会に向けて具体的な点での議論を重ねてきていることも含めて提起して、より議論を深めていく、という形式での進行となりました。運営委員ではないとはいえ、ユニオンの活動に大なり小なりかかわっている組合員が参加していたこともあって、具体的で重要な問題がいろいろと出されたので(労働相談体制の強化や、広く組合員のユニオン活動への参加を促すための方策などに関して)、2時間にわたり、充実した意見交流ができました。5月14日の定期大会まで3ヵ月弱ですが、簡単ではない問題も含め、議論を煮詰め、方針と体制を練りあげ、前進していきましょう。


 連続した企画に参加した皆さんも、どちらかに参加した皆さんも、お疲れさまでした。さらに、催しに先立ち、金山駅北口で、12時半から1時間行われた、関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会の、全国同時アクションの一環としての街頭宣伝に参加した皆さん、韓国ワイパー労組の支援行動に続いての屋外での取り組みでしたが、お疲れさまでした。韓国ワイパー労組員への昨日付の解雇通告は撤回されたそうですが、解雇撤回闘争は続くでしょうし、ひるがえって、私たちの闘いも、明日は総がかり行動の集会・デモも催されるなど、来週以降も続きます。じっくりと、取り組んでいきましょう。


 


 

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