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入管法改悪反対アクション、など

 4月21日(金)午後6時より、名駅東口付近にて、「入管法改悪反対!名古屋アクション」(主催 入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合)が、全国の取り組みの一環として、行われました。総勢40名の学生・市民・仮放免者が参加し、いま審議中の入管法改正案が、外国人の帰国を強要する内容の「改悪案」であり、廃案にすべきことを、1時間のスタンディングで訴えました。当ユニオンは外国人労働者が半数近く参加している労働組合として、このアクションについて、組合員に広報しましたが、これを受けて参加した組合員もいました。


 このスタンディングで掲げられた横断幕では、一昨年の名古屋入管でのウィシュマさん死亡事件の責任も回避して、当時成立させることができなかった前の改正案と同種の法案をまた提案してきていることに対し、改めてウィシュマさん死亡事件の責任逃れを許さないことも訴えていました。筆者はこのアクションには参加しませんでしたが、午後7時半からNHK総合テレビの「東海ドまんなか!」という番組が「ウィシュマをたどって~名古屋入管 収容女性の軌跡~」と題したテーマで放映しているのを視聴しました。この事件、そして入管法改正問題の背景にある現実を考えていくうえで参考になると思うので、ご覧にならなかった方は何らかのかたちで視ていただければと思います。(追記:5月3日午後9時半より、『事件の涙』で同内容で全国放映されましたので、ご覧になった方も多いと思います。ちなみに、同日の『朝日』に掲載された小泉今日子さんのインタビューでも、一昨年の入管法改正案反対のつぶやきにも触れられています。)


 筆者なりにまとめると、父親を亡くし、スリランカに語学学校を作りたいという夢を抱いて、17年に日本語学校に留学したウィシュマさんが、1年後には家族との連絡を絶った後、どういう軌跡をたどったかを、妹たちが調べていきます。そこで、ウィシュマさんがスリランカ人の男性との関係で行き詰まり、日本語学校を除籍となるまでに挫折し、オーバーステイとなって入管に収容されるに至り、しかし帰国できない諸事情を抱え、収容が続く中、やがて支援者に支えられて希望を持ち始めていたのですが、しかし健康を害して、入管に、亡くなるまで放置された、という経緯が、収容時の映像の紹介も含めて、また視聴者の反応も併せて、紹介されていました。


 入管の態度に端的なように、政府の外国人政策は、もっぱら、必要な労働力・金を落としてくれる観光客としては受け入れるが、それ以外は基本的には是が非でも帰国するように追い込んでいくという姿勢のようで、それは技能実習制度の廃止ならざる「廃止」が取りざたされていることにも、貫かれているように思えるのは、筆者だけでしょうか。当ユニオンに参加している外国人も、日本人に比べて安価な労働力として、しかし外国人の間でも、ブラジル人とアジア諸国の人とは違いがあったりとかする事情を背景にしていたりします。ウィシュマさんのようなオーバーステイの人の問題は直接は取り組んではいませんが、入管が外国人労働者にとって身近な存在であることには変わりはありませんし、技能実習生問題も労働問題には変わりはありません。他方、政府がこうした「改正」案を出してくる場合、私たちの声を、まったく無視して出しているわけでもありません。ユニオンも、今後も、こうした外国人問題に、かかわっていくように、していきましょう。


 


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